第788話老害と揶揄された者達…2
ラグアに敗走したティナ・ポロワはオルメテウスに神通による連絡をとると、その足でサーリーナがいる宇宙に転移していた。
「来たか…妾の好敵手よ…」
隠すつもりはなかったが、こちらが現れる前から気付かれていたようだ。
ティナは口を開く。
「久しぶりだねー?サーリーナ?どれぐらいぶりか数えるのも面倒だけどね?」
「フフッ…お互い様だ。妾もそんなものはとうに忘れてしまったわ。それで?一応聞くが何をしにきた?妾の期待通りだとこの上なく嬉しいがな?」
サーリーナは好戦的な笑みを浮かべながら言った。
「うん。期待通りだよ?死んでもらうよ?それより…」
ティナはそこで一度言葉を切る。
「サーリーナ?お前一回でもティナちゃんに勝ったことあったっけ?いやお前だけじゃないか。18柱帝最強にして、偽りの神帝の名を冠してるティナちゃんに対して、2番のお前や3番のメフストニブルごときが調子こいて何を血迷ってるのかなー?」
ティナはそうサーリーナを挑発した。
「フフッ、懐かしい話を持ち出してきたものだな?妾はそんな大昔の話は忘れてしまったがな?それに確か妾の記憶では貴様とは3度戦ったはずだ。なら何故、妾は今も生きている?わからぬか?それが答えだ。逆に返そう。ティナ。貴様こそ一度でも妾を仕留めきれた事があるのか?」
サーリーナはそう捲し立てた。
「ぷぷっ、残念な頭だね?長く生きすぎて頭がボケた?そんなんだからラピロアにティナちゃん達は老害なんて言われるんだよ。サーリーナ。お前は何もわかってないよ。いや、わかるはずなんかないよね?優しいオルメスがわざとお前を逃したにも関わらず、図に乗って何度も攻めてきたお前なんかには一生わからないよ」
そのティナの言葉にはさすがのサーリーナも目が鋭くなる…
「ほう?あくまで自分が今も妾よりも上だと宣うか?こいつは傑作だ。オルメテウスの金魚の糞ごときが主の威光を借りずに妾に勝てると言うのなら、見せてもらおうではないか?」
言いながらサーリーナは殺気と神格エネルギーを全開にする。
その神格エネルギーは核玉の数値にあらわすと60を超える…
神格エネルギーの総量ならばオルメテウスすら凌ぐ…
だが…
「そっくりそのまま返すよ。ラピロアの金魚の糞がっ!!」
言いながらティナも神格エネルギーを全開にする。
戦いの火蓋は切って落とされた…




