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第782話エリローズVS鬼情


時はラグアとオルメテウスが最初の睨み合いをしていた頃まで遡る…


ラグアとオルメテウスは互いに出方を伺っていたが、エリローズと鬼情には睨み合う理由などない。


お互いにラグアとオルメテウスから離れたところに転移したエリローズと鬼情は既に戦いをはじめていた。


「領域纏い、概念、消滅。感謝しますよ?私の意図をくんでくれて?鬼情でしたっけ?」


「利害が一致しただけだ。貴様もだろう?余もオルメテウスの邪魔はしたくないからな?それに言った筈だ。白天の犬ごときに名乗る名などないと…」


言いながらも鬼情はエリローズの攻撃を全て躱す。

もちろんエリローズも…そして鬼情もまだ全力ではない。

お互いに様子見の攻防が繰り広げられていた…


「おや?その言い方…どうやらあなたは眠鬼の配下ではない様ですね?気が合いますね?」


言いながらエリローズは攻撃のピッチを一瞬あげてすぐに元に戻して攻撃に緩急をつけはじめる…

鬼情もそれに合わせて対処する。


「貴様もか…」


「ええ、強いて言えばラグア様の姉の様なものですよ。可愛い弟の約1万6千年ぶりの晴れ舞台…邪魔なんかしたら可愛い弟に嫌われちゃいますからね?」


「そうか…余とオルメテウスにも上下関係はない。今も四情四鬼発足前もな?」


そう言った鬼情の雰囲気が変わる…

どうやら何か仕掛けてくるようだ。


エリローズは構えるが、それは予想の斜め上のものだった。

何故なら自らの消滅の概念の領域纏いがかき消えたのだ。


だが、エリローズには一つ思いあたるものがあった。


「なるほど制約ですか…」


「勘がいいな?初見で見破られるとはな?」


鬼情はエリローズにそう返した。


制約…基本的に使えるのは最高神のみである。

アンチステータスゾーンはその最たる例である。

その真骨頂は自らの神界に対して、勝手な制約を強制的に発動させる事…

だが、制約には自らに有利すぎる制約をかせないという欠点もある。


「ふふふっ、ですがそんな事をしたらあなたも領域纏いを使えなくなってしまいますよ?あなたの仲間である眠鬼も…」


エリローズは言った。


その通りだ。

制約とはあまり自分自身だけに有利な条件に設定はできない。

エリローズがいた宇宙の最高神がそうであったように…


だが、エリローズのその言葉に鬼情の返答は鼻で笑うというものだった。


「フンッ、封じたのは領域纏いと領域発生だけだ。だが、余は残念ながら…いや、この場合は都合の良い事にと言うべきか?そのどちらも使えない…そして…」


鬼情はそこで一度言葉を切る。


「オルメテウスは今回の対象からは除外している。まあ、白天にはさすがに通らなかったが、貴様如きを封じたところでまだまだ余の制約には余裕がある。余とオルメテウスの付き合いは喜鬼の次に長い…。その長い長い…それこそ気の遠くなるような時間を余は神界のリンクに費やした…。見るがいい…なり損ないのイナゴよ。これが最強の最高神である余の力だ」


鬼情は言ったのだった。

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