第765話絶対領域の結果…
俺は核玉の絶対領域を解除する…
もちろん立っているのは俺1人だ。
俺は大量の神格エネルギーを得る事に成功した。
具体的にはティナの黄泉の神、8回分…核玉の総量で928もの数値だ。
俺の元々もっていた総量と合わせると1132…
「くくくっ、笑いが止まらねーわな?オルメテウスがどれだけ強いかは知らねーが、神格エネルギーではさすがに今の俺には及ばねーだろ?」
俺は誰に言うでもなく、そんな事を呟く…
その時だ。
どこからともなく粒子が集まり、ある存在を構成する。
俺は一瞬、ティナが復活したかと思い身構えるが、そんな事はなかった。
「ふむ、もう終わってましたか。調整が難しいですね。できれば参戦したかったのですが…」
その言葉と同時に、言葉を発した本人であるエリローズの神級装備、逆襲神の指輪がボロボロに崩れ落ちる…
神級装備、逆襲神の指輪は俺がエリローズにと渡した神級装備だ。
神級装備、逆襲神の指輪…
その神級装備の効力は特殊で平常時にはなんの効果も得られない。
そして効力もたった一つ…さらに一度発動すれば壊れるというそのたった一つの能力がイマイチだったら、即廃棄処分してウリンにリサイクルさせるレベルの品物だ。
だがそれをせずに、エリローズに持たせる事を選んだという事からわかるようにたった一つの能力は凄まじい…
逆襲神の指輪はたった一度だけ一撃で致命傷…それこそ黄泉の神も間に合わない程のダメージを肩代わり…いや、正確には攻撃を受けた存在を攻撃をした存在以上に強化した上で復活させるという壊れた性能を持つ…
ちなみに復活までの時間は即時復活も可能だが、所有者の任意によって引き伸ばす事も可能だ。
簡単に言うと次に復活する時にはあのティナのとてもオリジンゴッドの枠に収まらないぶっ壊れた神格エネルギーが上乗せされるのである。
ん?その理論ならこれを使えばラピロアに追いつけるって?
それは無理だ。
第三形態程度のラピロアに殺されても、上乗せされる神格エネルギーなんかはたかが知れてるし、そもそもラピロアは…いや古参のアラウザルゴッド共は神格エネルギーだけじゃない。
まあ、その神格エネルギーでさえ化け物なのが古参のアラウザルゴッドのヤバイところなのだが…
「それにしてもラグア様。10分程で設定したのにかなり早かったですね?もう黄泉の神を吸い尽くしたのですか?」
ティナの神格エネルギーが上乗せされた事により、核玉の換算でも恐ろしい数値になっているエリローズは言った。
「10分か…つまりお前がやられるまでの時間を考慮すると、残り時間は2時間20分足らずってことか…。それと釈然としないがティナ…喜鬼の黄泉の神は8回で打ち止めだった」
「…そうですか。つまり…」
「ああ、たぶん取り逃したな」
俺はもうほぼ確定事項であるその事実を口にしたのだった。




