第763話白天VSティナ3
俺は核玉を発動させる為、神格エネルギーを込める…
コレートルを吸収した事で神格エネルギーの増した俺は、新たに一つの能力を解放して、核玉の能力解放率が60%にまで至っていた。
次回もどうかはわからないが、おそらく今回の能力解放のキーは神格エネルギーの総量だったようだ。
これが俺のオルメテウス戦まで残しておきたかった最後の切札だ。
それは…
「発動、核玉、神帝の絶対領域」
俺は核玉のその技を発動する。
それと同時に核玉から真っ赤な領域が広がり、俺とティナを包みこむ。
領域はとてつもない勢いで広がり、惑星3つほどをすっぽり覆う程度の大きさになったところで止まる。
「何それ!?ティナちゃん知らないよ!?」
ティナはわかってないようだが、この技の本領はこれからだ。
「!?っ」
突如、ティナの神格エネルギーがもの凄い勢いで減りはじめる…
絶対領域の強制吸収がはじまったのだ。
俺?
不滅の領域纏いが強制吸収を完全に弾いてます。
正確には本当に弾ききれるかどうかはわからないが、この技…神帝の絶対領域には所有者保護の機能がある。
いや、無しでもできないことはないが、その場合は俺を含めた全ての神格エネルギーを吸い尽くす。
俺の神格エネルギーが0になれば、核玉が俺とティナから吸い尽くした神格エネルギーが俺に流れるらしいが、それは絶対領域発動中におこるかどうかは定かではないし、所有者保護の機能がある以上おこらないとみる方が濃厚だろう…
そしてこの所有者保護機能に穴があるとすれば、個体の識別ができない事だ。
ある条件…(こちらは任意で変更可能)をクリアした存在のみを絶対領域の効果から除外する。
そう。
俺はここに不滅の領域纏いを設定したのだ。
「ぐっ…クソ…領域循環」
ティナは俺に背中を向けて、絶対領域の端を目指して移動する。
何故ティナは転移を使わないのかって?
否、使えないのだ。
絶対領域内の干渉は無条件で核玉に吸収される。
俺でさえ転移を使うには、術式を一度、不滅の領域纏いの外に出す必要があるから使用できない。
つまりティナのように自力で外に向かうしか方法はない訳だ。
俺がそんな事を思っていると絶対領域内に轟音が鳴る。
まあ、その音さえも核玉に吸収されて響かないが…
「諦めろ。それは壊せねーよ?大人しく俺の糧になるんだな?」
核玉が吸収した神格エネルギーは、絶対領域を解除すれば俺のものになる。
俺は勝利を確信したのだった。




