第762話白天VSティナ2
「ゴッドバーストっ!!」
ティナの神格エネルギーがリセットされる…
無論攻撃が狙いではなく、回復が狙いなのは明らかだ。
不滅の領域纏いがかかっている俺は、別にゴッドバーストを散らす必要もないのでそのまま受ける。
領域纏い…
そう。
ついに俺にも使えるようになったのだ。
当初俺はクソアマに使えて俺に使えないはずがないと考え、消滅の概念で領域纏いを練習した。
まあ結果は見ての通りだ。
できなかった。
理由は何故かはわからない…いや、今思うとおそらく最初に獲得した概念でしかできないのだろう…
だからこそ領域展開すらできなかった不滅の概念でやってみた時に気づいた。
こちらは最初はできなかったが、時間をかければできそうな兆しがあった。
幸い時間は腐る程あった。
神眠の中、俺はひたすら不滅の概念に意識する事を繰り返した。
まあそれ以外にすることもなかったしな?
「そっか…これが予言の意味か。おかしいとは思ったんだ。アラウザルゴッドとはいえ、ガキごときにオルメスもティナちゃんも苦戦なんかするはずがないのにさ?」
言いながらもティナは攻撃を再開する…
今度は領域纏いと領域循環を巧みに使いわけてくる…
1秒間に数えるのも嫌になるほどの攻防が繰り返される…
俺は領域纏いと領域覚醒が合わさった時のティナの攻撃のみを避け、他の攻撃は受けてカウンターに専念する。
だが、ティナも最初とは違い考え無しには突っ込んでこない…
俺のカウンターや概念融合を警戒し、いつでも退ける体勢を維持しながらの攻撃だ。
ちなみに領域纏いと領域覚醒の合わさった攻撃だけは避けるのは、さすがにどうなるかわからないからだ。
たぶん効かないような気がするが、絶対ではない。
検証をしてみたい気持ちもあるが、俺はコイツらとは違って、黄泉の神のゴッドバーストによる神格エネルギーのリセットができない。
ただでさえ、ティナの領域循環時はステータスが負けているのだ。
ここでダメージを負えばさらに差は開く…
そんなデメリットの塊みたいな事をする必要はない。
ここで一旦ティナは距離をとる…
「さすがだね?不滅の概念の領域纏いか…長く生きてるけどはじめてみるよ。白天、お前の言う通りティナちゃんじゃそれは抜けないよ。領域纏いと領域覚醒状態の遊戯の概念をぶち当てればわからないけど、感覚だとそれでもダメな気がするよ。もっとも領域纏いを使えば領域循環は併用できないから当てる事自体が無理だけどね?」
「んな事ベラベラ喋っていいのかよ?」
「関係ないよ。別にもうバレてるだろうし?それに…」
ティナはそこで一度言葉を切る。
「…ティナちゃんを抜けないのはお前もいっしょ…そしてティナちゃんは神帝ラピロアが来るまでの間ここでお前を引き止めてればいい。つまりティナちゃんの勝ちだよ」
「くくくっ、それはどうかな?」
俺は最後の切札を切る為に核玉に力を込めるのだった。




