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第754話白天VS喜鬼3


俺は喜鬼に向かって転移した…その瞬間だった。


「ぐっ…クソッ…」


俺の転移に合わせて喜鬼の領域纏いが突き刺さる…

奪われた神格エネルギーは核玉換算でだいたい1…

俺が奪った神格エネルギーの3分の1程度だ。

攻撃を食らった肩口には人を小馬鹿にしたような顔のついた花が咲いている…

俺は怒りに任せて引きちぎる。


「あー…お花さんがー!?」


逃げたのはこの不意打ちが狙いか…

まんまとやられた…

俺は怒りのままにラッシュを仕掛けようとするのを、堪える。

たぶんコイツはまだ隠し玉がある。

俺も切札と呼べる隠し玉は二つ程あるが、できればそれはオルメテウス戦まで温存したい…

それはそうとコイツを他の連中に任せなかったのは正解だった。

俺がやってこの様なら、他の連中じゃ瞬殺されても何も不思議じゃない。


「ぷぷっ、突っ込んでこないか?イナゴの割に意外と冷静だね?まあ喜鬼ちゃんとしては、このままのんびりイナゴの王様を待つってのもアリなんだけどね?」


そう。

コイツに隙がないのは、ここぞというとき以外は全て後出しジャンケンに徹してるからだ。

おそらくお互いノーガードの殴り合いなら、神格エネルギーと素のポテンシャルが高いアラウザルゴッドである俺が勝つ。

だが、喜鬼はそれをしてこない。

つまり喜鬼にとって有利な状況ってわけだ。


どうする?

切札はオルメテウスまで温存はしたいが、これ以上時間をかけて本末転倒だ。

既に俺がオルメテウスに仕掛けてから20分と少し…

つまりはあと2時間40分足らずでオルメテウスを倒すことが俺の勝利条件なわけだ。

じゃなければ、先程の予言の通りになってしまう。


その時だ。


「ラグア様、戻りましたよ?おや?苦戦している様ですね?」


唐突に転移してきた存在…エリローズは言った。


「白天の援軍かな?って…なんだ雑魚か…」


「私の100倍以上の神格エネルギーとはいえ、それは心外ですね。領域纏い、概念、消滅」


対する喜鬼は最初は余裕そうだったが、そのエリローズの行動に目を見開く。


「!?っ、領域纏い、概念、遊戯」


お互い領域を纏ったまま、硬直する…

両者動けないが、その意味はまるで違う…

エリローズが動けないのは、攻めれば確実に喜鬼に殺される事になるからだ。

逆に喜鬼の方はその気になればエリローズを倒すことは簡単だ。

だが、攻める事によりチャンスを窺っている俺に決定的な隙を作る事になる。


僅かな互いの硬直の後、先に動いたのエリローズだ。


やれってか?

仮にも相棒だ。

アイツの狙いはわかるが…俺は核玉と合わせた概念融合を全力で発動する。

喜鬼はすでに俺を完全に警戒していてエリローズの方など気にもしていない…

当然だ。

何もしなくてもどうにでもなるエリローズと、領域覚醒を破った俺の概念融合だ。

どちらを警戒するのかはバカでもわかる。


それが致命的な隙になるとも知らずに…


「転換」


既に目の前にまで迫っていたエリローズと俺の位置が突然入れ替わる…

領域覚醒はもう間に合わない。

たぶん常に発動できるのなら最初からしていただろう。

それができないから、喜鬼は要所要所にしか領域覚醒を使わなかったのだ。


仮面の下を驚愕に変えている喜鬼に、俺は核玉の力も合わせた全力の消滅の概念融合を叩きこむ…

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