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第738話大戦の前兆4


「…作戦会議も何も…ラピロア様、これどうすんだよ?」


俺はラピロアの殺気に当てられて無残に失神しているミーラルに視線を送りながら言った。

コイツは今回の作戦の要だ。

コイツ抜きで作戦会議なんかできるはずがない。


「今回はボクは悪くないと思うよ?ボクの思い出に土足で入り込もうとしたのはラグアだよ?」


まあそれは間違ってないか。


「ラピロア様、悪かった」


俺は素直に謝った。


だが、その瞬間ラピロアの表情は驚愕に染まる。


「ラグアが謝った!?」


クラ◯が立った!?みたいに言うんじゃねーよ。

失礼すぎるだろ…

俺はそんな事を思いながらミーラルが目を覚ますのを待つのだった。




しばらくするとミーラルが目覚めた。

俺は簡単に作戦の概要を説明する。



「って事は初手はミーラルの動きからはじまって、ボクの九神将を出すと?最初からこき使ってくれるねー?」


俺の作戦を聞いたラピロアは言った。


「ああ、そのつもりだ」


俺はそれを肯定した。


「でもそれだとオルメテウスは和解を選ぶと思うけど?いくらなんでもボクの九神将が出張ってるのに徹底抗戦ってのはないでしょ?」


「それもわかってる。だから俺は本隊と白神柱を率いて、ミーラルや九神将とは別の方向から攻める。俺はラピロア様が動いたのを見て、遅れて援軍を送った義理堅い配下ってわけだ」


「…露骨だねー。そしてラグアと和解しようにも相手にされず、ボクに間に入ってもらおうにもボクは九神将に任せて戦場にはいないってね?」


「そうだ。エルミナとその配下…そしてラピロア様自身にはアゼルメーテの横やりを牽制してもらいたい。以上が作戦になるがどうだ?」


「オルメテウスが和解に持ち込むには、ラグアか話の通じない九神将を突破してボクのところに辿りつくしかないのか。神通はどうするの?オルメテウスならボクに連絡してくると思うけど?」


「エルミナに妨害させればいい。エルミナとオルメテウス…現段階でどっちが神格エネルギーが上かはわからねーが、ラピロア様に張り付いてればそれぐらいはできるだろ?」


「つまり直接戦闘にはボクやエルミナは使うつもりはないと?まあそれならいいよ。舞台は整えてあげるし、九神将も使っていい。でも自分の配下達が勝手に動いてるのに、長時間気付かないのも不自然だ。猶予は3時間…それまでに決まらなければ引き分け。疑わしきは罰せずでボクは仲介に入る。3時間の間にオルメテウスに打ち勝てば君の勝ち。逆に君に打ち勝つか、ボクのところにまで誰かが辿りつけばオルメテウスの勝ちかな?」


俺はラピロアのその言葉にニヤリと笑う。


九神将の租借にアゼルメーテを抑えるお膳立て…

3時間もあれば十分だ。

同盟勢力を別宇宙に集め続けているのは、逆に言えばそれまでは動かないと言っているようなものだ。

つまりは奇襲をかけるなら今である。


俺はそんな事を思いながらミーラルに初手の指示を出すのだった。

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