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第703話カティアの友人


「えっと…ラグアさん…実は…」


可蓮が緊張しながら話しはじめた。


俺はあの後に一度だけ気分転換に可蓮と涼香といっしょに出かけた。

ちなみに今度は東京でだ。

その時はカティアとシュドレも同行した。


カティアとシュドレは普段とは違う気作に笑う俺に信じられないものを見るような顔をしていたが、失礼だ。

俺だってそれなりの社交性はある。


その後は俺が兄ちゃん達の連絡を待ってたり、コレートルを探している間にカティアとシュドレ達だけでも関係があったらしい。

もちろんドン引きされるのがわかっているからこんなところに呼んだ事はないが…


つまり彼女らをここに呼んだのはカティアかシュドレだ。

いや、シュドレは一応俺の配下だからカティアの方が可能性はあるか…


俺がそんな事を考えていると涼香は顔色を少し悪くしながら言う。


「あの…ラグアさんって…もしかしてヤクザの…それもかなり偉い人だったりします?」


まあ、そう見えるわな…

鷹宮も事務所の構成員も俺にペコペコしてるし、俺自身は鷹宮組の事務所を好き勝手に使っている。


「違うぞ?てかカティア?お前が連れてきたのか?」


俺のその言葉に可蓮と涼香の表情は強張る。


今までの気作を取り繕っていた俺とまるで雰囲気が違うからだ。

まあこれから帰るとこだから今更そんな事をする必要もないって判断しただけだが…

だが、それとは別に2人はカティアって名前にも反応した。

あー、たぶん何も話さないで前世の本名を名乗ってたパターンだな。

俺は思った。


「はい…せっかく仲良くなれたから…もしよかったらなんて…」


「別にいいが、説明は自分でしろよ?それから帰る時は…まあいいか。俺はしばらく忙しいからエリローズあたりに頼めよ?アイツは基本暇だからな?」


「えっ!?はいありがとうございます」


すんなりOKが出ると思わなかったカティアはそう返事をした。


「じゃーいくぞ?現地についたらとりあえず解散だ。あ、兄ちゃんとエリスは俺といっしょに来てくれ」


俺のその言葉でイグロシアルに向けて転移するのだった。




〜惑星国家イグロシアル、主星イグロシアル、玉座の間〜


「あら?鋭治、おか…」


俺を待っていたかのようにそこにいた姉ちゃんの言葉が途中で止まる。


「煌一…。鋭治どーゆーこと?なんでクソ兄貴がここに来てるの?」


姉ちゃんは兄ちゃんを見ながら若干の怒気を放ちつつ、言ったのだった。

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