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第697話コレートル追撃戦(in地球)50


鬼怒と喜鬼がそんな話をしている間にもコレアは逃げ出さない。

いや、正確には逃げられないのだ。

目の前の2人…

四情四鬼の上位2名からは一切の隙がない。

しかも対するコレアはフォースアイの中では最弱だ。

ただフォースアイとして長く君臨している以上、四情四鬼の噂は耳に入る。


なり損ないアラウザルゴッドの中でも特に危険な者達…


ラピロアの九神将…

オルメテウスの四情四鬼…

エルミナの殺六炎武…

コレートルのフォースアイ…


これらは定義上はオリジンゴッドにも関わらず成り立てのアラウザルゴッド程度なら蹴散らせる化け物の集まりだ。

それにプラスで最近では自分達に大敗を余儀なくさせた白天ラグアとその配下達も加わる…

コレア自身もフォースアイではあるが、フォースアイの中では最弱であり、主人であるコレートルの力量からフォースアイも決して、危険ななり損ないアラウザルゴッドの中では強いとは言えない…


戦うのも不利…

かと言って逃げる事もできない…

そんなコレアに残された道は対話だった。


「そちらは四情四鬼の鬼怒殿と喜鬼殿とお見受けする。ファザー…いや主であるコレートル様は貴殿らの主であるオルメテウス様には大恩がある。ここは平和的に話を…」


だが、コレアの言葉は途中でぶった切られる。

何故なら喜鬼が口を挟んだからだ。


「長い。長すぎるよ。それと、もうそんな状況じゃないんだよね?オルメスは現在コレートルを助けたせいで窮地に立たされている。今は少しでも白天の心象をよくする必要がある。喜鬼ちゃん達とお話しをする気があるのなら吐いてくれないかな?コレートルの居場所をさ?」


喜鬼のその言葉は完全な交渉決裂を意味していた。


現在、ファザー…コレートルの守護にはコレト兄上とコレル姉上がついている。

そしてコレア自身は自分達の追手をいち早く知らせる役割を預かっていた。

だからこその単独行動なのである。


え?1人足りないって?

コレン…あんなものは最早姉ではない。

ファザーに復活させてもらった恩も忘れてこの惑星についた瞬間、忽然と姿を消したあの女は…

あげくに自分達フォースアイは過去に一度ファザーから神格エネルギーの吸収を受けているから遠隔操作でコレンの神格エネルギーを吸い上げる事もできない。

まあそれができたとしても、この惑星…地球からでなければそもそも神級スキル、黄泉の神は使えないのだが…


コレアはかつての姉に憎悪を向けつつ、返答の代わりに4本の触手を展開するのだった。

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