第57話魔王ノーマン・ゲンガン
俺達はバカ共と合流して、現在は食べ歩きの真っ最中である。
と言ってもフィリムだけは行方不明なのだが…
まあ、そのうちみつかるだろう。
てか、むこうにいるヤツめっちゃ食うな。
見た感じふつうのヤツなのに。
だが神託で見てみるとヤバイヤツだった。
固有名 ノーマン・ゲンガン
種族ドッペルゲンガーロード(進化数3)ランクA-魔王種
level214
HP2300000000/2300000000
MP∞
力2200000000
耐久2200000000
俊敏2400000000
通常スキル
言語理解
影操作level52
体術level81
固有スキル
MP無制限
全属性魔法level76
魔王9/16
認識偽造level94
王級スキル
模倣王
称号
魔王
うん、俺ほどじゃねーけどふつうに強いわ。
平凡な顔して、ヤバイステータスだわ。
平均ステータス23億。
それに王級スキル
模倣王
今までに見た王級スキルを最大3つセットできる。
使用できる時間は、1日合計1時間まで。
スキルを入れ替えても、使用可能時間は1日経つまで回復しない。
エリス達じゃフィリアとフィリムを入れて、5人がかりでもたぶん負けるな。
模倣王は多少の制限はあるが、はっきり言ってチートだ。
そもそも、神託を使うまでただのザコだと思ってたわ。
たぶん固有スキルの認識偽造の効果だろう。
見た目も平凡だし、こうしてみるとそのヤバさがわかるわ。
にしても魔王順位9位って事は、13魔王だよな。
俺が戦えばよゆーだが、この国に被害無しで殺せる自信はないな。
どーするかな?
あーむこうが気づいた。
エリスは言う。
「ラグア様、あの男先程からジロジロこちらを見てますが殺しますか?」
「あーたぶんお前じゃ無理だ。平均ステータス23億はあるぞ?」
俺の言葉を聞いてエリスは驚愕し、カティアは慌てて神託を使って真っ青になった。
うーん、戦えばこちらが勝つだろうが、街中でベビーコアやアクアハザードなんか使ったらたぶん、せっかく結んだ同盟がパーになる。
できればやりたくはない。
そう考えてると、向こうから話しかけてきた。
「やあっ君達強いね。特にそこの白い人は全く底が見えないや。まあ、1人だけふつうの娘もいるみたいだけど。僕はノーマン・ゲンガン。よく変わりものって言われるけど、魔王では珍しい平和主義の魔王だよ。よろしくね。」
魔王ノーマン・ゲンガンは能天気にそう名乗った。
俺は答える。
「俺は魔王ラグアだ。俺は平和主義じゃねーが、この国でやりあう気はない。まあ、いずれ潰し合うかも知れないが、今はよろしくな?」
「嫌だなー。正直なところ、取り巻きの人達はともかく、君には勝てる気がしないからできれば敵対したくないんだけどなー。ねー提案なんだけど、僕も仲間に加えてくれないかな?正直、上位勢がごっそり抜けて統率力0の今の13魔王に未来なんかないしさ?」
なんなんだ。
この調子狂うヤツは。
魔王ってもっとなんて言うかさーあるじゃん?
実力はエリス以上なのに、なんなんだコイツ。
正直苦手だ。
だが、味方になると言うのは悪い話じゃない。
けどスパイの可能性もあるんだよなー?
てか聞き捨てならない事を言ったな。
上位勢がごっそり抜けた?
俺は問う。
「上位勢?ミュラ達に最近動きはないが、アイツら抜けたのか?」
「うん。ジオさんは君に殺されちゃったし、ミュラさんとミグさんは、ロロ様といっしょにあそこだよ?」
ノーマンはそう言って、昼間なのに赤く輝く星を指す。
まじかよ?
てか、この情報はありがたいな。
こいつからなら、13魔王の情報がわかるかも知れない。
俺は言う。
「わかった。本気でこちらにつくつもりなら、今から10日後にエルライド王国に来い。」
「わかったよー。じゃーまた10日後に。」
そう言ってノーマンは買い食いを再開する。
本当になんなんだ?
コイツ?




