第55話友人???
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皆さまおやすみなさい^_^
「あー俺はラグアだ。転生者のお嬢ちゃん。それともカティアと呼んだ方がいいか?部屋の惨状は趣味の問題でちょっとアレだけど、今のところお前に危害を加えるつもりはない。隠しても仕方ないから言うけど、前世は連続殺人鬼で死刑囚だった。まあよろしくな?」
カティアは当たり前の様に爆弾発言を連発する目の前の魔王に、完全に思考回路がショートした。
趣味?これが?ヤバイでしょ?
この人頭おかしいんじゃないの?
死刑囚ってマジ?
絶対、転生なんかさせちゃいけないヤツでしょ?
でもこんな事、面と向かって言えるわけがない。
ステータスもそうだが、このキチガイの機嫌を損ねたら私は終わる。
そう思ってカティアは言う。
「は はい、よろしくお願いします。私はカティアです。前世ではOLをやってました。よろしくお願いします。」
おーOLさんか。
てかコイツも転生者なら、神託持ってるんだよな。
そう言えば俺、あのバカ以外の創造神知らないな。
エリローズ 「私以外の創造神は…」
あーお前は黙れ。
俺は言う。
「見たところ、神託を持ってるみたいだが、お前にも創造神がついてるんだよな?俺についてるのは、エリローズのクソだが、お前には誰がついているんだ?」
カティアは思う。
何があったかはわからないが、転生させてくれた、創造神をクソとのたまう男。
やっぱりこの人は危険。
言葉を考えなければ、私もあの椅子に縛られている人と同じ運命を辿る。
そんなの絶対にいやだ。
「私についているのは、森神セルナースと言う、神です。」
カティアは答えた。
敬称をつけなかったのは、この魔王がエリローズと言う神個人をクソと言っているのか、創造神自体に対してクソと言っているのかわからなかったからだ。
「なるほどな。なあ?カティア。提案なんだが、しばらく俺にこの国を案内してくれねーか?俺はこの国には、同盟を結びにきた。だが、初日で終わっちまってしばらく暇だ。どうだ?」
カティアは思う。
冗談じゃない。
こんなキチガイに案内など、ただの拷問だ。
だが、カティアは椅子に縛られて苦悶の表情を浮かべて死んでいる死体が目に入り、思い直した。
断ればああなる。
はじめから断る選択肢などない。
「わかりました。しばらくよろしくお願いします。」
おー2つ返事は予想外だったな。
転生者にはいろいろ話も聞きたいし、うまくいけばこっち来てからはじめての、友人になれるかも知れないな。
配下はけっこういるけど、俺友達いねーんだよな。
よしまずは形からだな。
「よろしくな。俺の事は呼び捨てでいいぞ?あと敬語もいらねーぞ?」
と言うと。
「めっ滅相もございませんっ」
あれ?フレンドリーはまだ早かったかな?
とその時、部屋にノックの音が響く。
「入れ」
入ってきたのはエリスだ。
「ラグア様、お戻りが早かったので何かあったのかと。あっお客様ですか?」
俺は言う。
「俺の友人のカティアだ。しばらく町をいっしょに見て回る。エリスお前も来るか?」
「はっ、お供させていただきます。カティア様、私はラグア様の配下でエリスと言います。主の友人は主と同等の扱いをさせていただきます。なんなりとお申し付けください。」
カティアは思う。
神託で見えるステータスは、ラグアほどではないが、充分に化け物だ。
こんな人に軽々と頼めるわけがない。
化け物が2人に増えただけだ。
カティアは頭が痛くなった。
「体調がすぐれませんか?すぐにお薬をお持ち致します。」
いやお前らのせいだよ。
カティアは絶対に言えないその突っ込みを、心の中で入れた。




