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第661話コレートル追撃戦(in地球)14


「あ?そうだよ。敵対組織の幹部の女をレイプして殺されそうになって兄ちゃんに泣きついたお前をゲンコツ一発で許して幹部は兄ちゃんが…女は俺が始末したの覚えてるか?そーいや女を殺る時はお前もいたな?知ってるかネズミって防衛本能があってな?相手の腹に乗せて蓋をしてそのまま火で炙るとネズミは腹に穴を…」


「すいませんでしたっ!!まさか鋭治さんとは思わず大変失礼な発言をしてしまいましたっ!!」


鷹宮は俺の話が終わらないうちに土下座の体制に移行した。

まあこの話は当の本人を除けば兄ちゃんと俺以外知らねーしな?


俺は続ける。


「あん時はたしか5匹同時だったか?あの女いい顔してたよな?苦悶の表情を浮かべて体中火傷とネズミの掘った穴だらけでさ」


鷹宮の表情が恐怖に引きつる。


「あ?安心しろや。さっきはムカついて言ったがお前にそんな事しねーよ。俺達の仲だろ?なあ、たかみー?」


対する俺は笑みを浮かべながら言った。


「はっはいっ!!」


鷹宮は硬い声で返事をした。


これなんだよな…

前世の俺の知り合いは素の俺の知るとみんなコイツみたいに俺の機嫌を損ねねーように萎縮するか、必要以上に関わらないドライな関係を保ちたがる。


ちっ…俺はどうせ拷問趣味の大量殺人犯の異常者だよ。


俺は心の中でそんな事を思うが…


「大丈夫だよ。今のパパにはリーゼ達がいるよ。ね?」


俺の負の感情を察したのかリーゼが言った。


「ああ」


俺は短くそう答えた。


確かにコイツらは俺の素を知ってる上で俺と距離をおこうとしない兄ちゃんと姉ちゃん以外じゃはじめてできた仲間って言える存在だ。

口には出さねーが俺はコイツらの事は大切に思ってる。


俺がそんな事を思うと俺の感情の変化を察したのかリーゼは薄く笑みを浮かべる。


「さて、たかみーが俺を思い出してくれたようでよかったよ。それでなんで俺がここに来たかだが、ここに来る途中にお前のとこの若い衆に襲われてな?」


「申し訳ございません。よく言って聞かせますのでどうか…」


「って言うのはまあ建前で実際は聞きたい事があるからだ」


俺はそこで一度言葉を切る。

それと同時に鷹宮の平謝りが止まった。


「兄ちゃん…つまりはお前の兄貴分…三島煌一に会いたい。どこにいる?」


俺はここに来た本当の目的を果たす為にそう言ったのだった。

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