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第659話コレートル追撃戦(in地球)12


「…嘘だろっ!?」


俺の目の前には現在驚愕の表情のまま固まっている鷹宮の子分の…名前なんだっけ?がいる。


「さあ事務所まで案内してもらおうか?そこに伸びてるヤツらは放置でいいだろう」


俺は言いながら周りに注意を割く。


俺から少し離れたところで携帯で話している男が目に入る。


うん。

通報されてるわ。

まあ街中でチャカぶっ放せば当然だが…


とりあえず…


俺は叩き落とした3発の弾丸、さらに落ちていた薬莢を拾いあげて、鷹宮の子分の持つ拳銃…トガレフを掴む。


「!?っ」


鷹宮の子分は大きく目を見開き声にならない悲鳴をあげてその場に座り込んだ。


ここまでの動きはわりと本気でやったから鷹宮の子分にはあたかも俺が瞬間移動したかのように見えたはずだ。


「概念、消滅」


弾丸と薬莢…さらにはトガレフも消滅する。

証拠隠滅完了である。


「おい?いつまで座り込んでやがる?ぶっ殺されねーとわかんねーのか?」


俺は恐怖で引きつる鷹宮の子分の胸ぐらを掴み無理矢理起こすと、そのまま事務所まで案内させるのだった。




鷹宮の事務所は高い塀に囲まれていた。

有り体に言えばヤクザの事務所らしい事務所である。


俺はあの後タクシーを拾って鷹宮の事務所に移動した。

ちなみに鷹宮の子分を含むと俺達は6人なので3ずつに別れて二台で行く事になったが、そんな細かい事はいい。


俺達は野崎を先頭に立たせて事務所の門の前に立つと野崎にインターフォンを押させる。


「あ、野崎さんご苦労様ですっ。今開けますね」


若い男の声がして事務所の扉が開く。

その瞬間だ。


「ぐえっ!?」


野崎が悲鳴をあげて真横に数メートル吹き飛ぶ。


リーゼが野崎に蹴りを入れたのだ。

野崎はそのまま門の脇で痙攣している。


リーゼも本気じゃねーから死んではいねーだろうが、たぶんあばらの2〜3本は確実にイッてるな…


「なんだてめえらっ!!」


「カチコミだっ!!武器持ってこいっ!!」


事務所の中からすぐに3人の男が出てきて俺達の前に立つ。


「エリス。目障りだ。鷹宮までの道を開けろ。殺すなよ?」


「はっ」


俺の命令にエリスは返事をすると僅か数秒で3人の意識を刈り取る。


こうして俺達は邪魔のいなくなった事務所を進むのだった。

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