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第646話オルメテウスからの神通


宴…という名のコレートルの配下達の引き継ぎ…そこからさらに一ヶ月がたった。




「おら食えよ?腹減ってるだろ?ん?ようやくきたか」


俺はプレイルームの玩具である瀕死の男に持っていた焼き小手を押しつけながら呟いた。


部屋には男が吐いた吐瀉物が散乱し、男の体には無数の焼き小手の跡が痛々しく残っている。


プレイルームには絶叫が響く。


ちなみに俺のセリフ…ようやくきたかが何を意味するのか…

それはオルメテウスからの神通である。

正直すぐにくると思っていただけに約2ヶ月は長く感じた。


そして俺が今まで何してたかは、ちょっとした実験だ。


いやさ、人間ってさどこまで食べたら死ぬのか気になるじゃん?

あ、また吐いた。

焼き小手をジューッ


『オルメテウス。今いいところだから少し待て』


俺は神通を発動させながら万物の神で次々に食べ物を創造する。

味はもちろんどれも一級品だ。


男が食べる手を止めるたびに俺は焼き小手を男に押し付ける。



〜数十分後〜


男は体を痙攣させながら吐瀉物で窒息しかかっている。

内蔵が破裂したようだ。

くたばるのも時間の問題だろう。


『…途中からみていたが…ラグア…それはお前の趣味か?…』


神通を通してオルメテウスは言った。

神通ごしに俺に対する露骨な嫌悪感が伝わってくる。


『ん?まあ確かに趣味っちゃ趣味だが、勘違いすんなよ?死ぬ前に腹一杯食べたいって言ったのはコイツだぞ?しかも俺の神級スキルで生み出した料理はどれも一級品だ。むしろコイツの願いを叶えつつ、俺の趣味を満たしている点で言えば俺は優しいと思うが?』


俺は言った。


内蔵が破裂するまで食わせるのはかなり残酷な殺し方だが、それを指摘するものは誰もいない。


『わかった…そこはもういい…ラグア…お前と私は理解しあえないようだ…用件だけを簡潔に伝える…』


オルメテウスは諦めたように言った。


『俺が異常者みたいに言うんじゃねーよ?趣味は人それぞれだろーが?お前も生物出身ならわかるだろ?』


『わからないし…わかるつもりもない…それで用件だが…』


オルメテウスはそこで一度言葉を切る。


『コレートルがみつかった…』


『ほう?』


俺は神通から聞こえてくるオルメテウスの声に口角を吊り上げるのだった。

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