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第639話対悪食戦線…その後4


「てかお前のそれってそもそも領域展開の派生じゃねーのか?そんだけ神格エネルギーがあるなら他の概念も相当持ってるだろ?他は使えないって事か?」


「そうですね。消滅以外の概念では使えませんね。これもアラウザルゴッド同様に何か条件があるのかも知れませんね?」


なるほどな。

一応今度使えるか試してみるか…

もしかして最初に得た概念とかしかダメとかか?

俺の場合は不滅か…

ん?

そもそも不滅の領域展開ってどうなるんだ?

使った事ないが…

今度試してみるか。

俺はそんな事を考えるが、そこまで考えてふと1番重要な事に思い至る。


「で?お前がそれに目覚めたのは今から何年前だ?」


読心は絶賛発動中である。

嘘はつけねーぞ?クソアマ?


「ふふふっ、今から約500年前ですね?それが何か?」


エリローズは全く悪びれた様子もなくそう答えた。


「てめえ俺はすぐ帰って…」


そこまで言いかけた俺の言葉は止まる。

俺の…いや、半分俺のせいだからだ。


「そうですよね?まさかラグア様ご自身が、間接的に妨害してくるなんて思いませんでしたよ?何が悲しくてユニオン5つの最高神のマンモス同盟軍相手にドンパチしなきゃならないのですか?叩き潰すのに400年以上かかりましたよ?あ、先程の登場の仕方の件ですか?あれは私なりの腹いせですけど何か?」


「………悪かったよ…」


「おや?キチンと謝れる大人になってお姉ちゃんとっても嬉しいですよ?」


クソムカつくがさすがに言い返せねー…

ちなみに半分俺のせいだと言ったのは、もう半分はミグのせいだからだ。

俺に同調して次々に宇宙を潰したアイツも同罪だ。

まー、そもそもアイツは敵だから罪もクソもねーけどな?


「ふふふっ、罰としてこれからは私の事をお姉ちゃんと…」


調子に乗ったエリローズがそう言いかけた時だ。

思わぬ助け船が入る。


「ねえ?さっきから聞いてればあんたなんなの?鋭治の姉はあたしなんだけど?」


「おやはじめてみるお方ですが、どうかされましたか?はじめまして。私はエリローズと申します。強いて言うならラグア様の姉ですね」


「あら?ご丁寧に。あたしはリオーナ・ミュールゼル・イグロシアル。前世の名前は三島莉緒那。そこにいる弟…ラグア・エルライド・イグロシアル。つまり三島鋭治の姉にあたるわ」


もはや邪神だとかそんな説明もすっ飛ばして俺の姉と名乗ったエリローズと、それに触発されて出てきた姉ちゃんとの間でバチバチの火花が散るのだった。

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