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第622話ラピロア襲来2


「とゆーわけでラグア。続きはオルメテウスといっしょに頑張ってねー?」


ラピロアは転移したオルメテウスを見送った後、俺にいつもの軽い調子でそう言った。


「おい…ラピロア様…なんか色々台無しだぞ?ちょっとでもまともな事言えるんだって思った俺の気持ちを返してくれよ…」


俺はそんなラピロアに呆れながらそう言った。


俺のその答えにラピロアは心外だとばかりに目を見開く。


「ええっ!?ラグアとエルミナの為にかっこいいとこ見せたのに、それちょっとひどくないかな?ねえ?エルミナ?」


ラピロアに助けを求められたエルミナだったが、現実は残酷だ…


「悪りー。ラピロア様。オレもラグアと同意見だ。なあ頼むからカッコつけるなら、最後までカッコよくいてくれよ?」


「うわ…ボク一応君達の主人なのにこの言われよう…」


ラピロアは俺とエルミナを見ながらそんな事を言うが、俺達は2人揃って華麗にスルーした。




話がひと段落するとラピロアは唐突に切り出す。


「それでさ?話は変わるけどさ。ラグアさ。宇宙ほしい?」


「あ?いきなりだな?ラピロア様どうゆう事だよ?」


「その様つけとけば敬ってるからいいだろ的なそれやめてくれないかな?ラグア…ってゆーかエルミナもだけど君達2人ともさ、カケラもボクの事敬ってないよね?」


まあそれは正解だが、そもそもラピロアが俺達に敬われないのは自業自得である。


俺は答える。


「俺は敬ってるぞ?少なくともラピロア様の力に関してはな?」


「まあそこはオレも同感だぜ?」


「まるでそれ以外のところが尊敬できないって言ってるようなもんじゃないかっ!!」


堪らずラピロアはそう叫んだが仕方がない。

ラピロアはシリアス展開以外はただの適当野郎だから…

ちなみにこれがラピロアと千年間の神通で俺が出した結論だ。

まあ、俺はラピロアとこういうくだけた会話もできるようになったって事だ。


「わかった。もういい。君達に聞いたのが間違いだったよ。ボクは帰るよ。ボクの事をいじめない優しい配下達のところに…」


「いやラピロア様、言い出したならせめて説明してからいけよ?」


「あ、忘れてた」


ラピロアは言った。

やはり絶大な力以外はただの適当野郎である。


「それでラグア?この宇宙…てかコレートルの支配下の宇宙…合計11個だけどほしい?」


長い茶番のあと、ようやくラピロアは本題を切り出したのだった。

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