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第606話対悪食戦線45


「おのれっ!!ライナーぁぁぁ!!」


ジルコスの恨みのこもった叫びが響く。




ゴッズウェポン、神呪の剣…


切った相手の概念の中からランダムで一つの概念を一定時間使用不能にする。

効果時間は使用者の神格エネルギーに依存する。

使用者の任意で解除も可能。




つまり…

ライナーの両手には現在2本の剣が握られている。

一本はたった今ジルコスの左腕を切り飛ばした神呪の剣…

そしてもう一本はジルコスの概念の効果が消えた事により回収に成功した神喰の剣である。


一方ジルコスは両腕の切り口から黒い霧の様なものが溢れ出している。

こうしてみればわかるようにジルコスは人型モデルのオリジンゴッドではない。


ライナーは言う。


「なあ?ジルコス。もうやめないか?所詮俺達の勝敗なんか全体の勝敗には響かない。それにお前の方が優位だった神格エネルギーの差もさっきの2発で逆転した。挙句にお前はまだしばらく概念を使えない。どうやってもお前に勝ち目はない」


「ふざけるなーっ!!」


ライナーのその言葉にジルコスは逆上して両腕を即座に再生させた。


「我は実力第一、敗者切捨のコレートル様の方針が好きで自らコレートル様の配下になった。ここでやめる?我が負ける?そんな事あってたまるかー!!」


「そうか…残念だ」


向かってくるジルコスにライナーは迎撃の態勢をとる。

もはやライナーの勝利は確定的だ。

それは誰の目から見ても明らかだった。


その時だ。


あちこちでの悲鳴がライナーの耳に入ってくる。

なんだ?

リーゼ様があの数を相手に圧倒しているのか?

ならいいが…

いや、今は目の敵だ。

確実に仕留める。


「なんの恨みもないがこれも命令なんだ。わるいな」


その言葉と共に、二本のゴッズウェポンを使ったライナーの一撃が、ジルコスを十字に引き裂くのだった。




場所は変わってリーゼ側…


「へえ…なかなかの外道っぷりだねー」


リーゼは目の前の阿鼻叫喚の地獄を見ながら呟いた。


何が起きているのかは見ればわかる。

今までリーゼと戦っていたキャリーメルと同格クラスの敵達が次々と神格エネルギーを失って消滅しているのだ。


そしてそれが証明する事はつまり…


突如、リーゼの前にゆっくりと灰色の球体が浮かびあがる。

リーゼが球体の存在を確認すると、球体の単眼が開かれる。

白目の部分は気持ち悪く黄色に変色し、瞳の部分は真っ赤である。


「やめてくれないかな?パパと同じ赤の瞳なのにそんな醜悪なフォルムをとるのはさ?」


リーゼは明らかな嫌悪感を出しながら言った。


単眼は口を開く。


「はじめまして…可愛い侵略者ね…私はコレル…フォースアイの1人にしてファザー…悪食コレートルの長女…」


「挙句にリーゼと同じ立場か…。ほんと吐き気がするよ。リーゼはリーゼ・エルライド・イグロシアル。パパ…ラグア・エルライド・イグロシアルの長女で第一子…ほんとに色んな意味で生理的に受けつけないから早く死んでほしいな?」


「私達フォースアイを簡単にやれると…なめられたものね…ファザーとともに60兆年以上君臨してきた私達をね…」


言いながらコレルは凶悪かつ圧倒的な神格エネルギーを全開にするのだった。

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