第587話対悪食戦線26
「ゴッドバーストっ!!」
シャドウミグを中心に神格エネルギーの嵐が吹き荒れる。
巻き込まれたシャドウシーラも吹き飛ぶが、すぐにシャドウミグの黄泉の神により蘇ることになる。
「ちょっ!?ミグ!!ウチに当たってるよっ!?」
シャドウシーラはシャドウミグに対し、堪らず抗議の声をあげた。
「いや、いいじゃん?シーラちゃん死んでも生き返るし…そもそもアレに勝つにはちょっと…てゆーかだいぶ神格エネルギーが足りないからもう10発ぐらいやるねー?」
「いや嘘っ!?ないわー。ウチ痛いの嫌いなんよー?」
「ごめんね?」
問答無用でシャドウミグの2発目のゴッドバーストがシャドウシーラに炸裂した。
再びシャドウミグの神格エネルギーが増加した。
〜
さて、どうするべきか…
シャドウリオーナは考える。
神格エネルギーは現在は自分の方が遥か上だが、自分はシャドウミグに近づけない。
未来予知で見える未来ではどの未来でも近づいた瞬間に、ゴッドバーストを食らってしまう。
現在、シャドウミグのゴッドバーストは、最初に自分に対して使ったものを除けば2発目…
まだ猶予はあるが…
シャドウリオーナがそんな事を考えていた時だ。
突如状況が動いた。
「あっ、逃げちゃダメだよー?」
「いや、ウチ死に役じゃないんよー?」
何故かシャドウミグとシャドウシーラの追いかけっこが始まる。
「捕まえた。ゴッドバーストっ!!」
今だ。
その瞬間、シャドウリオーナは既に動いていた。
神毒を使ってステータスを底上げした強化状態で、シャドウミグに迫る。
シャドウミグはシャドウシーラを吹き飛ばすとさらに神格エネルギーを増加させる。
だが、復活したシャドウミグの前には既にシャドウリオーナがいた。
シャドウリオーナの大量の神格エネルギーをのせた一撃がシャドウミグを襲う。
だが…
「甘いよ…一撃で削り切れるほどあたし達上位勢はヤワじゃないよ?ゴッドバーストっ!!」
シャドウリオーナの一撃を耐え切ったシャドウミグのゴッドバーストが、今度はシャドウリオーナを襲う。
だが…
本来なら広範囲に放たれるはずのゴッドバーストはシャドウミグの腹あたりから光線のように噴出し、シャドウリオーナはわずかに横によけるだけでそれを回避する。
「甘いのはあなたね?神毒であなたの神格エネルギーのバランスをいじったわ。本来均等に割り振られた神格エネルギーのバランスを崩したらどうなるか?もちろん普通に戦う分には問題ないはずよ?でも本来広範囲に噴出するその技の飛ぶ方向だけは、神毒を使った張本人のあたしには簡単にわかるのよ?」
シャドウリオーナはそう言いながら、再び復活したシャドウミグに神毒をのせた一撃を加えるのだった。




