第572話対悪食戦線11
〜リーゼとミグが待機している宇宙〜
シャドウ達の神格エネルギーを食い尽くし、ミグ達の足止めに再び復活させた俺は、この宇宙に転移してきた。
「あっ、師匠おかえりー」
「パパ。その様子だとうまくいったみたいだね?待ってて。今リオ姉達に戻る様に言うから」
俺の姿をみたミグとリーゼがそう言いながら俺を出迎える。
リーゼが姉ちゃん達に連絡をとるとすぐに姉ちゃん達が戻ってくる。
「発動、森羅万象、シュドレ、シオン」
俺はそれを確認すると森羅万象からシュドレとシオンを出す。
これで現在ここにいるのは、俺を含めて13名である。
名実共に今のイグロシアルの最高戦力である。
「姉ちゃん、そっちどうだ?」
俺はたった今帰ってきた姉ちゃんに言った。
「適当な雑魚を倒しただけで帰ってきたわ。一応再侵攻は3時間後って銘打ったけど。別に守る義理もないからどっちでも鋭治の好きにしていいわよ?」
「ああ。向こうの戦力自体はどうだ?」
「1番守りの薄そうな宇宙を攻めてまともなヤツが2体…たぶん質はともかく、それなり戦えるオリジンゴッドは向こうの方が多いわ。でもまあ…」
姉ちゃんはそこで言葉を切ってリーゼの方をみる。
姉ちゃんに代わりリーゼが続ける。
「盟主…つまりはパパとコレートルには圧倒的って言ってもいい実力差がある。それが全てだよ。もはや下手な小細工はいらない。パパ?正面戦闘で絶対強者の格の違いを見せつけてあげようか」
リーゼは言った。
「わかった。準備しろ。再侵攻は3時間後…そして予定地はさっき姉ちゃん達が行った宇宙だ。シャドウ達の神格エネルギー自体はシャドウを食い尽くして増大した俺を除いて大差はない。時間はあるから姉ちゃんとリーゼを主体に簡単に動きの確認をしておけ」
俺は言ったのだった。
〜
〜シャドウラグアの宇宙、主星イグロシアル、玉座の間〜
「クソがっ!!ふざけやがって!!何が解放だっ!!あの野朗、化け物スライムの弾除けにしやがったっ!!」
玉座に座るシャドウラグアは怒りをあらわにそう叫んだ。
「…やってくれるわね。でも鋭治。あたしはこのまま黙ってやられるつもりはない。この計画はオリジナルを名乗るあたしとリーゼって子の計画だけどあたし達を甘くみた事を後悔させてやるわ」
シャドウリオーナと呼ばれる存在は言った。
「ああ俺もそのつもりだ。この戦いを生き残り、あのオリジナルとかほざいてる俺をぶっ殺してやらねーと気がすまねえ。幸いアイツは俺達の事を完全になめてるのか、たっぷり強化してくれたしな?エリスっ!!最高戦力を全員集めろ!!」
シャドウラグアは高らかに言い放った。




