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第565話対悪食戦線4


時は少し遡る。

リオーナに率いられたイグロシアル最高戦力達はコレートル支配下宇宙の第11宇宙と呼ばれる場所まで来ていた。


現在ここにいるのは全部で8名…


リオーナ、エリス、リムリット、フィローラ、バルト、シーラ、ライナー、そしてキャリーメルだ。

ミグとリーゼを除いたイグロシアルの最高戦力がそろっていた。


ちなみに最高戦力と呼ばれるメンバーの中でも、他陣営への情報漏洩を防ぐ為、作戦の全体を知っているのはラグアを含めてリオーナ、リーゼ、エリスの4人のみとなっている。


「リオーナ殿。本当にやるのか?いくら白天様の命令とはいえ今回はラピロア様達からの後ろ盾は得られない。こう言っては悪いが、エルミナ様かラピロア様の援軍を得てから仕掛けるべきではないのか?」


そうリオーナに言ったのはキャリーメルだ。


キャリーメルがそう言うのも無理はない。

今回の作戦…

特にシャドウに関わる部分は、リオーナ…そしてリーゼにより千年間、完全に秘匿され最高機密情報と化していた。

具体的には使用する時には常にリーゼかリオーナが出張り細心の注意を払いながら使用していた。


そして今はシャドウの最終局面である。

ここでキャリーメルに話すのはこの千年が無駄になる恐れがある。

リオーナは答える。


「やるわよ。鋭治が援軍なしでも勝てるって判断したならあたし達はそれに従うのみ。それともあなたは鋭治の判断に何か不満でもあるの?」


「いや、不満はないが…勝率はざっと見積もって7割といったところだろう。この勝率はもし何かしらのイレギュラーがあれば容易くひっくり返る。リオーナ殿なら白天様に進言できるはず。確実に勝つならラピロア様に援軍を要請してから…」


キャリーメルの勝率の概算は間違っていない。

むしろ正解と言える。

シャドウの存在を知らないキャリーメルとしては正しい判断である。


だが、リオーナはキャリーメルが言い終わらないうちにぶった切る。


「悪いけどもう作戦ははじまってるの。今更何もせずに退くなんてありえない。それに見て?敵さんもやる気みたいよ?」


リオーナは言いながら視線を送る。


「何者だっ!?貴様らっ!?ここをどこだと思っているっ!?」


「あなた方の行為はコレートル様に対する戦線布告と受けとりました。一応聞きましょう。私達と構えますか?それとも降伏しますか?」


配下の神級達を率いながら、通常のオリジンゴッドとは呼べない…圧倒的な力をもった二体のオリジンゴッドが現れたのだった。

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