第547話古代アルムスのその後…
その後約1か月程で、古代アルムスは惑星国家イグロシアルに併合される事となる。
初代ラグアの残党勢力は、三元魔ソドム・グラファルを含みほぼ壊滅…
古代アルムス創造神は5体は全て戦死…
そんな神の様な所業を…
しかもシオンの手をほとんど借りずに、それをやってのけた張本人は、下級魔神にまで至る事に成功していた。
その者の名は言うまでもないだろう。
惑星国家イグロシアル、最高幹部、四天王の1人…ライナーである。
もっともセリー達の功績もなかったわけではないが、ライナーの活躍はもはや伝説と言っても遜色ない程のものだった。
〜〜〜
時はリーゼがイグロシアルに帰還した直後にまで遡る。
〜惑星国家、イグロシアル、玉座の間〜
俺が日課の創造の概念を発動する為に、イグロシアルに戻ると玉座の間には既にリーゼが待っていた。
「おう、リーゼか。無事に神級になれたみたいだな?思ったより早かったが」
俺は言いながら自分の席…つまり玉座に深く腰掛ける。
リーゼはそんな俺の前に帝級スキル、土星帝で適当な椅子を作り出すと腰掛けた。
リーゼの席は俺の隣にあるにも関わらずだ。
そんな俺の疑問を感じとったのかリーゼは言う。
「今日はそこじゃなくていいんだ。パパと話すなら対面の方が話しやすいし?」
「ほう?」
俺はそんなリーゼの言葉に少し気を引き締める。
リーゼの口ぶりを聞く限り確実に真面目な話だ。
〜約30分後〜
リーゼとしばらく話こんだ俺は口を開く。
「リーゼ、お前のやりたい事はわかったが、マジでそれをやるのか?言っちゃ悪いがお前…俺以上の外道だよな?」
俺はリーゼの倫理的に終わっている計画に対してそう言った。
そんな俺にリーゼは悪びれもせずに答える。
「うん、そうだよ。リーゼは外道だよ。なんならリーゼも言うけどパパは自分が思ってるよりずっと優しいよ?」
「まあそれはおいておくとして、人選はどうする?俺が動けば確実にラピロア達には筒抜けになるぞ?」
「例の赤いヤツの件か。あれはやっかいだよね…まあいくつか実験も必要だからパパの協力は不可欠だし、できれば叔母さんをリーゼに貸してほしいんだけど?」
「…リーゼお前、姉ちゃんにその呼び方とかやべーぞ…殺されんぞ?」
俺はあきれながら言った。
リーゼが言う赤いヤツとは先日エルミナが言っていた話だ。
エルミナは数日前に一度俺に神通を使って連絡をとってきた。
用件は俺の配下の神の選抜にはもう少しかかるって話だったが、俺はその時にふと疑問に思った事を聞いてみた。
『なあ?そういえばなんで、アラウザルゴッドの全体数がわかるんだ?もしかしたら他のアラウザルゴッドが無数にある宇宙のどこかに潜伏してるかも知れないだろ?』
俺のこの質問…それが今回のリーゼの計画のはじまりだった。




