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第488話姉の影2


「ラグア様、先行して向かわせたセラとフィアンからの報告によると、この惑星の言語はアルムスと同じようにスキルによる補正によるもので言語は通じる様です」


「そうか。ならセラとフィアンが戻りしだい近くの街に入るぞ?」


俺とエリスはそんなやりとりをする。



ウルドナートと話した翌日…

現在俺達は、拠点の指揮権をリーゼとウルドナートに預け、別の宇宙の惑星…転生者と召喚者の星…ミュールゼルに来ている。


ちなみにセラとフィアンってのは、それぞれ元はプロトセリーとプロトフィリアで現代アルムス消滅作戦の生き残りだ。


そして今回の作戦のめんどうなところは、表立っての侵略ができないところだ。

少なくとも姉ちゃんに会うまでは…


姉ちゃんにはいろいろ世話になった。

極力敵対はしたくはねぇ。

と言ってもこの惑星で殺しをしないとそう言ってる訳じゃねぇ。

ムカつくヤツがいれば殺す。

それは変わらない。

まあ、自分から侵略はしない。

それだけだな。


お、そんな事を考えている間にセラとフィアンが戻ってきた。


「ラグア様っ!!只今戻りましたっ!!」


「セラ、フィアン。よく戻った。いくぞ?」


俺達は近くの街に歩を進める。




「貴様っ!!それはどうゆう了見だっ!!偉大なるラグア様とエリス様を街に入れないとはなめているのかっ!?」


プロトセリー改めてセラが門番に向かって怒鳴り散らす。

どうしてこうなったかと言うと…




俺達4人は近くの街の門にまで辿りついた。

結果はこれ。

身分証と入国費を出せの一点張りだ。

当然そんなものはない。

いや、自分の国の金ならいくらでもあるが、この国の金も身分証も持っていない。


普段なら威圧して無理やり入場しているところだが、今回は極力そうゆう事はしたくはない。

だからこそ、俺はアラウザルゴッドの力を…エリスはオリジンゴッドの力を極限まで抑えて人目にはわからない様にしている。

もっとも見た目だけだが…


と言う訳で現在全く力を隠していないのは、セラとフィアンだけだが、この街がどうゆう街かは知らないがセラもフィアンも王級クラス…ただの門番が対処できる様な相手ではない。


「もっ、もう少々お待ちを…すぐに別の者が」


門番がセラを宥めるが今度はフィアンが最後まで言わせない。


「だったら早く通してくれないかなー?ラグア様もエリス様も、貴様らみたいな下等生物が、足止めしていいお方じゃ間違ってもないからねー?」


フィアンの殺気に門番は腰を抜かす。


ちなみにセラとフィアンは最初に先行させた時には王級スキルによってこっそり侵入したらしい。


その時だ。


「この襲撃者がー!!俺は世界連合ミュールゼル、オロルー国、第5席、三浦秀治だー!!」


あからさまに日本人ぽい名前と同時に、誰がやっても結局こうなる事に俺はため息を吐くのだった。

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