第480話星帝会議3
「さて、次だ。ウルドナート」
俺は邪魔するバカ2人を黙らせた後、そうウルドナートを呼んだ。
「はあ。だいたい予想はつくけどね…相変わらずラグアさんってめちゃくちゃだよね…」
俺のその言葉でそう言いながらウルドナートは俺やリーゼやルルのいる場所…一段上がった所へ上がる。
俺は言う。
「さて、知らねーヤツも数人いるから改めて紹介する。こいつはウルドナート。この宇宙の最高神で前に一度共に戦った仲間でもある。そしてウルドナートにはこのイグロシアルと古代アルムス…俺の惑星2つとこの拠点にしている宇宙の防衛を任せたいと思う。何か異論はあるか?」
「いや、異論しかないよっ!!そもそもボクはラグアさんの配下じゃないしっ!!ボクの宇宙を守るのは当然だけどラグアさんの惑星はボクの管轄外だよっ!!」
ウルドナートはそう叫び、必死に最後の抵抗を見せる。
まあ無駄だが…
「バカか?もし俺の星に危害が及ぶ様な状況が起こるなら、既に神界以外のお前の宇宙は敵の手に落ちたと言ってもいい状況だ。この意味がわかるか?」
ウルドナートは俺の言葉に渋々頷く。
ウルドナートはもはやこれしか選択肢はないのだ。
俺に神界に寄生された時点で、俺の星もウルドナートはついでに守るしかないのだ。
「…わかったよ。ボクの負けだよ。それで君はこれからどうするのかな?ボクの宇宙を拠点に全宇宙征服にでも乗り出すのかな?」
ウルドナートは完全に冗談で言ったが、俺の次の言葉ですぐにその発言を後悔する事になる。
「それも悪くないが、まだ早い。まずは地盤を固める必要がある。ウルドナート。聞くが、お前の宇宙に知的生命体のいる惑星はいくつある?あ、嘘ついても今日は読心を使ってるからわかるぞ?」
「……426…。ラグアさんっ、まさかっ!?」
ウルドナートは驚愕の表情を浮かべているがこれはもう決まった事だ。
「リムリット、アダム、イブ、お前らにウルドナートの宇宙にある全ての惑星の侵略を任せる。リムリットが上級神クラスになったら開始する。その頃には俺とエリスは基本的に留守にしてるが、1日1回は創造の概念を使用してお前の強化を行う。後の余っているメンバー…エリスとミグ以外の星王や特別幹部やプロトクローンの幹部達は特にする事がないなら、リムリットを手伝え」
「「はっ」」
ほとんどメンバーが一斉にそう返事をした。
中には一違う返事をする者もいたが、大多数の声にかき消された。
「ちょっと!?人の宇宙で何を勝手に!?」
ウルドナートは喚くが俺はこの件に関しては変えるつもりはない。
「あ?先に統一しちまった方が、外部の宇宙からの攻撃から守りやすいだろ?その方がお前の負担もだいぶ軽くなる」
「…そりゃそうだけど……わかった。ならボクの配下も侵略に参加させる。それでいいね?いくら大恩あるラグアさんでもこれ以上は譲れないよ?」
共同で侵略か。
ウルドナートの配下は皆確実に神級クラス…
願ってもない増援だ。
「いいぞ。それで問題はない。つまりはまた協力関係って事だな?」
俺はニヤリと笑った。
この時俺は、もはやパターン化されているにも関わらず、こうゆう時に必ず暴走する自分の娘の存在を完全に忘れていたのだった。




