第479話星帝会議2
「任せてよ師匠。みんなはあたしが守るし、死んでもあたしが生き返らせるから安心して?」
ミグは言った。
「いや、そうならねー為にお前にアルムスに降りろって言ってるんだろーが?」
俺は思わずそう突っ込んだ。
「師匠、大丈夫だからあたしに任せときなよ?」
ミグは言った。
少し不安だが、他に任せられるヤツもいないので仕方がない。
と言うのも…
ミグ以外に余っているオリジンゴッドがいないのだ…
俺は言う。
「ミグ頼んだぞ?それから薄々感づいているヤツもいると思うが、先程エリローズとテオレームがとある任務でこの宇宙を出た。近いうちに戻るが、いつ戻るかは今のところまだ未定だ。したがって今回はあの2人は抜きに考える。それからこの件に関しての質問は認めない。いいな?」
俺はエリローズとテオレームが宇宙を出た理由をある任務とボカした。
理由は説明がめんどうなのもあるが、エリローズが俺と肩を並べて戦う…つまりはアラウザルゴッドに至る事を目的に宇宙を出たと言う事はなるべく隠匿したかった。
アラウザルゴッド…ウルドナートの言い方をかりるなら、理不尽なイナゴ共はどいつもこいつも俺の力を遥かに凌ぐ。
できるだけ情報は渡したくない。
だとしたら例え、信用のおける俺の配下や仲間達だとしてもオリジンゴッド未満の神…ましてや帝級や王級クラスのヤツらには話すわけにはいかなかった。
他のアラウザルゴッドが、どこから情報を仕入れるか、わかったものではない。
俺のその言葉に玉座の間は静まり返る。
なぜかって?
主に狂信組の俺の配下達が俺の言葉の後に殺気を剥き出しにしているからだ。
これで俺に何か言おうとするようなものがいれば、それは勇者である。
「師匠ー?エリローズどこに行ったのー?」
ミグは言った。
うん、勇者一名…
「ミグ、この場での質問は認めない。おとなしく席に戻れ」
俺はそう言って席から立ち上がったミグを座らせる。
「なるほどねー」
その時俺の横からそんな声が聞こえた。
やべー…勇者候補がまだ1人残っていた…
リーゼは続ける。
「まあリーゼはなんかだいたい察したから大丈夫だよ?」
「いや、なんも大丈夫じゃねーよっ!!」
俺は隣のリーゼにそう怒鳴り散らす。
「えー、リーゼちゃん。わかるならあたしにも教えてよー?」
「うーん、パパの邪魔はしたくないからそれはダメかな?」
ミグとリーゼはそんなやりとりをする。
「いやお前らもう十分すぎるくらい会議の邪魔してるからな?これ以上騒ぐなら追い出すぞっ!!」
俺はもはや会議の邪魔でしかない2人を怒鳴りつけるのだった。




