第473話全宇宙の頂点13
「…それはラグア様が決めるべきかと…」
ボソリとエリローズはそう言った。
さっきからエリローズの様子がおかしい。
帰ったらちょっと聞いてみた方がいいな。
「よし、じゃー俺の方針は…」
俺がそう言いかけた時だ。
「ラグア様っ、俺の意見は!?」
「1番ふざけた事しか言わなそうなお前はスルーだよ。テオレーム、どうせ俺やエリローズは、誰の下にもつくべきじゃないみたいな事を言うつもりだろ?まどろっこしい理由といっしょに」
「その通りでございますっ!?偉大なるエリローズ様、そしてラグア様は…」
「黙れ、バカ犬がっ!!」
俺はテオレームを強制的に黙らせてラピロアに向き直る。
「つーわけだ。ラピロア…いや、ラピロア様よ?俺はあんたに配下になろうと思う」
俺は言った。
「ねー、なんか敬意のカケラも感じないのは気のせいじゃないよね!?」
「あ?そんなもん気のせいだ。ラピロア様」
俺は全く悪びれずにそう言った。
こうしてラピロアと俺には、ゆるゆるな主従関係が生まれる事となった。
〜
「それで?ラグア、君の扱いだけどどうしたらいい?アラウザルゴッドは特別だし君の希望はできるだけ叶えてあげる。ボクの配下…元神柱の1はエルミナが入ってるから、さすがにあげられないけど2なら別にあげてもいいよ?」
ラピロアは言った。
元神柱…
ラピロアの配下…
名前を聞く限りおそらくは神級クラスだけで構成されている集団だろう。
ミラが確か103だったか?
いや、起源116柱とか言ってたな…
ミラが死んだ今115か?
まあ細かい事はいい。
要は100体を超えるオリジンゴッドがいるヤバイ集団だって事だ。
俺は言う。
「別にそれでもいいが、希望を言えば新部隊を作ってほしい。見りゃわかると思うが、俺はお世辞にも強調性があると言えないしな?」
「それは構わないけど、これから配属する子を決めなきゃいけないし、新部隊を作ったってお触れを出すのは簡単だけど…」
「ああ、とりあえずそれでいい。別に自前の配下だけでもアラウザルゴッドと構えない限りは差し支えはないしな?」
俺は言った。
「わかったよ。そっちはすぐには決まらないけど、近いうちに用意するよ。新部隊の長たるラグアにはエルミナと同等の権限を与えるとして…後は名前が必要だね………白神柱…ラグアの見た目に因んで見たけどどうかな?」
「ああ、それでいい。今から俺は白神柱の1…ラグア・エルライド・イグロシアルだ」
こうして俺は形式上のラピロアの配下になるのだった。




