第469話全宇宙の頂点9
「ハハハっ、まずは第四形態…全力の本体…あれ?エルミナ?」
エルミナは見てわかる程にガタガタと震えていた。
そんなにか?
俺には何変わったように感じないぞ?
俺のそんな疑問にラピロアは答える。
「ラグアは元々の神格エネルギーが、まだその域に達してないからね?逆にエルミナや今までのボクの第三形態と普通に話してられるラグアがおかしいんだよ」
ラピロアはそのまま続ける。
「この分ならエルミナはちょっと可愛そうだけどラグアは大丈夫そうだね。じゃー第五形態いくよー」
「やっやめっ…」
エルミナは震える体で止めようとしたが、間に合わない。
ラピロアはまたそのまま光に包まれ…
エルミナはぶっ倒れた。
「なあ?だから何が違うんだ?俺には第三形態以降は全部化け物にしか見えねーぞ?」
俺は言った。
「無知って怖いんだね…まあいいや。説明すると第四形態は簡単に言うと全力の本体だよ。それで第五形態は…」
ラピロアはそこで一度言葉を切る。
「分譲の概念の魂の分譲により、108つに分けたボクの本体を全て元通り融合した姿…それがこれだよ」
予想より遥かにヤバかったが、もうヤバイ以外のポキャブラリーが出てこないのでスルーだ。
「ハハハっ、それは逆に新しいね?まあいいや。エルミナが起きる前に終わらせちゃおう。発動、概念、潜在、潜在能力強制開花」
ラピロアがそう言った瞬間、俺の体を激痛がかけめぐる…
「ぐあぁぁぁぁ!?ラピロアっ、てめえ殺す気かっ!?うぐぅぅぅ!?」
「死なないよ。と言うか潜在能力を強制的に目覚めさせれば痛いのは当然だよ。本来これは自分の潜在能力を目覚めさせるのに使う技なんだけど、第五形態による第四形態の100倍以上の神格エネルギーが他者に対する干渉を可能に…」
やべーって…
マジで痛いって…
ラピロアの話が全く頭に入ってこねーよ?
そういえば最後にこんな痛みを味わったのは、オリジンゴッドになった時だったか?
アラウザルゴッドの時はなんとなくで済んだよな?
やべー…
痛みで頭がボーッとしてきた…
いつまで続くんだよこれ…
俺がそう思っていると、唐突に痛みが消える。
痛みは普通は、徐々にゆっくり消えていくものだが、俺の体の痛みは唐突に一瞬で消え去った。
「はい。宙喰の強制開花完了。ステータスを見てごらんよ?覚醒の下にあるはずだよ?」
ラピロアは言った。
確かにある。
そして使い方も自然とわかる。
わかるが…
「てめえ、殺す気か?一言ぐらい苦痛を伴うとかなんとか言えやっ!!」
俺はそうラピロアに向かって声を荒げたのだった。




