第466話全宇宙の頂点6
「えー、終わり?まだラグア、概念融合も使ってないじゃん?」
「ラピロア様、それ格上相手の戦闘で使ったら後戻りできねーヤツだからな?使い切ったらしばらく回復しねーからな?今のラグアなら…たぶん使えて4分が限界だぜ。それだけの時間で第三形態の神格エネルギーが、空にされると思うのか?」
「いやそれは思わないけどさ…」
「なら終わりだ。これ以上やっても得るものは何もねーよ」
エルミナはピシャリとそう言い放った。
「悪いエルミナ。助かった」
俺はある意味、命の恩人と言えるかも知れないエルミナにそう礼を言った。
「別にいい。この通り力以外はからっきしな、ガキみてーな主様だ。暴走したらオレが正してやんねーとな?」
エルミナは言った。
「てかこの先の第四形態ってヤツはもっとヤバイのか?」
「見るー?仕方ないなー…」
「見せなくていいっ!!」
自重しないラピロアが第四形態になろうとするのをエルミナは全力で阻止する。
「ラグア。悪い事は言わねーから第四形態を見るのはやめておけ。見ただけでアゼルメーテの心をへし折った第四形態は次元が違う。オレもお前もビビってまともに口が聞けなくなる」
エルミナは言った。
俺は思う。
もはやそこまでくると呆れるレベルだ。
いつか倒そうとは思ってたが、そんな日は来るのか?
「うーん…ラグアの記憶から鑑みる成長速度なら数京年もあれば、8つ目の…ボクの最終形態を殺せるかもね?」
なんだその気の遠くなる様な時間は?
全く褒められてる気がしねーよ。
つーか、バカにされてるよな?
そして、第三形態のラピロアは普通に読心が使えるみたいだった。
「バカになんかするわけないじゃん。むしろ褒めてるであってるよ。これはすごい事だよ?未来の期待度だけ言えばアゼルメーテ以上だよ」
ラピロアは言った。
「よかったじゃねーか。ラピロア様がそこまで言ったのを聞いたのははじめてだぜ?」
どうやら褒められていたみたいだ。
全く嬉しくはないが…
「さて、ボクの配下にとか普通に友誼を結ぶとかそーゆーめんどくさい話の前に、まずはご褒美の話でもしよーか?君は見事、ボクの第一形態と第二形態を倒した訳だしね?まあ、第二形態が負けたのはボクのステージ選択ミスがかなりでかいんだけど…」
ラピロアはそこで一度言葉を切る。
「さて、ラグアは何が欲しい?それなりの量の神格エネルギー?それともオリジンゴッドの配下を10体程あげよーか?もしくは宇宙を1つあげよーか?アラウザルゴッドの能力を一つ、ボクの力で強制開花してあげてもいいよ。さあラグアはどれがいい?」
ラピロアはそう言ってスケールの感覚がぶっ壊れた選択肢を俺に提案してきたのだった。




