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第464話全宇宙の頂点4


エルミナの話が事実だとするとラピロアってのは、相当ヤバイヤツだ。

今後どう付き合っていくかは真面目に考えた方がいい。

エルミナですら勝てない第三形態…

理不尽な神格エネルギーの塊のアゼルメーテの心を対峙しただけでへし折った第四形態…

勝負になんかなるわけがない。


「それじゃーラグア。疑問は解消されたかな?まあ、これからの話はとりあえず後にして…まずはやろっか?」


ラピロアは少年の様な無邪気な顔でそう言った。


え?何を?

いやいやいや勝てる訳ねーじゃん。

後も何も俺死ぬじゃん?


「大丈夫、殺さないし神格エネルギーは奪わないし、もし仮に奪ったとしてもちゃんと返すから安心して?それからもし第一形態を倒したら、ご褒美にボクからプレゼントがあるよー。それじゃーいくよー?」


その瞬間、ラピロアが消える。

速い…

俺は迫るラピロアの一撃をなんとか受け流し、一旦距離をとる。


これがデバフをかけまくった分体?

ふざけんじゃねーよ!!

ステータスだけなら今の俺より上じゃねーかよ…


「はははっ、まさか防がれるなんて思わなかったよ。第一形態とは言えちょっと自信なくすなー」


クソがっ

ふざけやがって…

なんとかギリギリ反応できただけだ。


「覚醒っ!!」


俺が叫ぶと俺のステータスが一気に跳ね上がる。


ラピロアは軽く目を見開く。


「アラウザルゴッドになったばかりで、もうここまで…」


ラピロアの言葉は最後まで続かない。

何故なら覚醒と同時に展開した、俺の千手観音モードによる触手の連撃が迫っていたからだ。


「転移」


そう言ったラピロアは消えた。

そして転移した先は俺の真後ろだ。


「それっ、今度は当てるよ?」


俺の背後にラピロアの攻撃が迫る。

俺はそれを振り返らずに、神格エネルギーを込めた触手を直接背中から伸ばして迎撃する。


激突…


俺の触手とラピロアの一撃は派手な轟音を上げながらぶつかり合った。


「ふうん。ダメか。比較的有利な近接戦でもこの様か。スキルやらギフトやら概念やら、その他能力を使われたら一瞬でボクの負けだね」


攻撃した方の腕の肩から先を吹き飛ばされた状態でラピロアは言った。


俺はそれを見て逆に驚く。

おい、嘘だろ?

神格エネルギーを込めた俺の一撃だぞ?

なんであんなもんで済んでるんだよ?

だが、そんな俺の思考は長く続かなかった。


ラピロアは言う。


「お見事。ご褒美確定だね。さあ第二ラウンドだよ。これも倒したらご褒美はさらにランクアップ。8つあるボクの形態を全て打ち負かし、ボクを殺す事ができれば全宇宙は君にあげるよ。まあ、君だけじゃなくてみんなに言ってるんだけどね?」


言いながらラピロアは分体のデバフを全て解除するのだった。

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