第458話新たな概念の確認3
は?なんだこりゃ?
俺はこの概念?に意識を向けた瞬間に思った。
〜
覚醒
説明文なし
〜
おいっ、誰か説明しろやっ!!
いろいろ訳わかんねーよ…
そもそも概念なのかこれ?
概念とすら書いてねーよ…
俺がそんな事を思ってた時だ。
「ああん?アラウザルゴッドになったばっかでいいもん拾ったじゃねーか?いいぜオレが説明してやるよ」
そう言ったのはもちろんエルミナだ。
俺は黙ってエルミナの次の言葉を待つ。
「覚醒…要は簡単に説明するとこれだよ」
エルミナはそう言って自分の体を指差す。
そう言えばさっきアゼルメーテってヤツとエルミナは話していた。
第二形態ってヤツか。
「そうだラグア。まさかお前オレ達アラウザルゴッドの力が、概念融合だけだと思ってたのか?そんな訳ねーだろ?ラピロア様じゃねーがオレ達は特別なんだぜ?それはアラウザルゴッドにしか得ることができない力の一つだ。そのうちオレが持ってるのなんかごく僅かだ。ラグア、オレ達アラウザルゴッドには無限の可能性があるんだぜ?」
エルミナは言った。
つまりは概念融合はアラウザルゴッドの入門みたいなもので、これから神格エネルギーを吸収するごとに少しずつその力が目覚めていくと…
そうゆう事か。
「物分かりがいいじゃねーか。とにかくやってみろよ?心配すんな。爆発なんかしねーよ。現にオレが目の前でやってるだろ?」
俺はエルミナにそう言われると、覚醒を試してみる。
その瞬間俺に膨大な力が湧き上がり、体が一気に軽くなる。
神格エネルギー自体は上がっていない。
だが、ステータスだけならそれこそ倍…いやたぶん3倍はいってると思う。
しかもそれに応じて処理能力も上がってるから実戦では大いに役に立つだろう。
だが…
「なあ?それクセになるだろ?加減がしにくいから使いどきが難しいけどよ」
エルミナは言った。
覚醒…
この効果を一言で言うなら………
うん、シャブだ。
俗に言う覚醒剤だ。
力のリミッターとか、その他いろいろ外れているのがわかる。
つまりエルミナのあの性格の変わりようは…
「ただのシャブじゃねーかよっ!!って事はお前キマッてただけじゃねーかよっ!!」
俺はそう突っ込まずにはいられなかった。
「クカカカッ、そりゃ違いねーな。にしてもやっぱお前おもしれーな?」
消滅の近い宇宙空間にはエルミナの笑い声が響くのだった。




