第456話新たな概念の確認
さて、まずはどれから確認するか。
まずは名前の知れてるヤツがいいか。
俺はそう思ってテオレームの混成の概念に意識を向ける。
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概念、混成…
神級スキル、混沌の神の最上位互換。
使い方しだいで大抵のものを混ぜ合わせる事が可能。
術者当人の神格エネルギーにもよるが、宇宙自体を混ぜ合わせる事により、宇宙同士を無理矢理つなげる事も可能。
さらに自らの体に触れた、外部からの神格エネルギーを含めたものを混ぜ合わせる事も可能。
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これがどうゆう事かと言うと…
まあ、なんというかチートだな。
率直な俺の感想はそれだ。
そもそも神格エネルギーに干渉できる時点で、既に実用性はかなり高い。
そして肝心の触れさえすれば格下にはまず負けないって事だ。
さすがに格上の場合はテオレームの神格エネルギーが破壊される方が早いが、それは単純に競り負けるってだけの話だ。
常時触れていないで、局所的に敵の神格エネルギーを吸収する事に努めれば格上相手でも十分に通用するだろう。
あとは宇宙を混ぜ合わせて繋げるっていう、ふざけた能力だが、これはさすがに短時間では無理だろう。
まあいつかやらせてみよう。
俺は思った。
俺は次に今まで触れていなかった、エリスの概念に目を向ける。
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概念、不屈
その者の心は決して折れる事はない。
起源の神を構築する肉体が滅びし時、更なる力を手にこの世に再臨せり。
再びこの概念を発動する時、発動するには起源の神を生贄に捧げるべし。
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おいっ、なんかこれだけ説明文の言い回しがなんか違げーぞ?
つーか、いろいろおかしくねーか?
俺は思った。
つまり要約するとエリスの概念、不屈は俺の概念、不滅とミグの概念、転生のそれぞれの特徴を合わせ持つ事になる。
まず不滅と不屈を比べてみる。
俺の不滅の方が優れている点は概念に回数制限がない事だ。
つまり文字通りの不滅なわけだが、逆に劣っている部分は最低限の神格エネルギーでしか復活できない事だ。
まあ、これじゃ俺を倒す様な格上には絶対に勝てないわな…
そしてエリスの概念、不屈だ。
ミグの概念転生と同様…この場合、充填式と言った方がいいか。
だがそのデメリットを打ち消す程の効果は、俺の不滅などゴミに見えるぐらい素晴らしい。
新たな力…それが神格エネルギーなのか、新たな概念を表すのかはわからないが、パワーアップして復活する事には間違いない。
自身を倒した格上にも対抗できる可能性は十分にある。
あれ?
なんかエリスの概念の方がよくね?
俺はそんな事を思うのだった。




