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第452話滅びゆく世界からの脱出3


「運のわりーヤツらだぜ。なあソドム?」


「いえ、遅かれ早かれヤツらは死ぬ事になるかと?王級クラスごときが宇宙空間で長く生き残れるとは思えません」


初代ラグアとソドムは次の瞬間にはプロトセリー達の前に転移すると言った。


「…何者だ?」


プロトセリーは言った。

ヤツらが何者かなどわかっている。

だが、時間を引き伸ばす必要がある。

ラグア様は現在全力戦闘中だ。

その全力戦闘が終わるまで時間を引き伸ばせばあるいは…

確実に助かるとは言えない。

命令を守らずアルムスを出た自分達を、ラグア様が保護してくれるかどうかは正直五分五分だ。

だがこのままここで死を待つよりは遥かにマシだ。

そしてプロトフィリアはまともに話せる状態ではない。

プロトセリーはそう思っての発言だった。


「俺様が何者か?そっちから仕掛けといてそんな事も知らねーのか?まあ完全に見捨てられてるみてーだから同情はするがな?」


初代ラグアは言った。


完全に見透かされている。

もはやここまで…

プロトセリーはそう思ったが、ここで1人の存在が転移してくる。

幸か不幸か…いや少しでも最悪の状況から変化したのなら、プロトセリー達には幸と言うべきか。


アラウザルゴッドやオリジンゴッド達は、プロトセリー達王級クラスとはそもそも時間の感覚が違う。

時間を稼ごうとしたプロトセリーが初代ラグアと言葉を交わしたのは、ほんの数秒だった。

だが、それだけの時間があればレディナを殺したラグアが、ミグにハメ技を仕掛けアゼルメーテの妨害を受けた上でエルミナと対話…さらにはエリローズ達を森羅万象から呼び出し、エリスをこの場に向かわせるのには十分すぎる時間だった。


「貴様は…」


ソドムが何かを言って戦闘態勢をとろうとするが、次の瞬間には文字通りバラバラになる。


「くそっ…」


初代ラグアはソドムのあんまりな最後を見てエリスから距離をとるが…


「ラグア様のご命令だ。死ね」


次の瞬間には初代ラグアもソドムと同様、完全にバラバラになるのだった。




「さて、問う。貴様らはなぜここにいる?」


エリスはプロトセリー達の方を見ると言った。


プロトセリーは考える。

状況は一難去ってまた一難だ。

エリス・イグロシアル…

星王にしてラグア様の片腕で、イグロシアルの事実上のNo.2…

答えを間違えれば確実に殺される。

そう思ったプロトセリーはプロトフィリアに目を向ける。

もはや目も虚ろで焦点も定まっていない。

やはり自分がやるしかないか。


プロトセリーは考えた末に…

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