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第422話アラウザルゴッドの影3


「いかにも俺様が大魔王…」


ラグアは答えようとするが、ミラはもういいとばかりにそれを手で制す。


「貴様っ…ぐっ!?」


ソドムがそのミラの態度に突っかかろうとするが、その前にソドムの胸に手を添えていた人物から強烈な一撃がとび、遥か彼方へ吹き飛ばされそうになるのを、頭に手を添えていた人物が、無理矢理抑えつけて止める。


「勝手な発言は許してないわよ?次は神格エネルギーをこめるからそのつもりでね?」


ミラはソドムに言った。

ソドムは押し黙るしかなかった。


ミラは初代ラグアに向き直って言う。


「私達はラピロア様の命令である人物を倒しにきたのよ。そしてその人物は現在こことは違う時間軸の宇宙でアラウザルゴッドに至った。そして現在はこの宇宙にいるはずなんだけど…」


この時、ラグアは確かにこの宇宙にいた。

ただイグロシアルこそ出していたが、アルムス自体に降りていたのは、消極的な作戦を遂行しているフィーム達のみだ。


最初は明らかに怪しい、突如出現した惑星イグロシアルに向かおうと考えた。

だが、イグロシアルはそのアラウザルゴッドの本拠地である可能性が高い。

ただでさえ、アラウザルゴッドを倒すには戦力が心許ないどころかはっきり言って絶望的な状況でそちらに向かうという選択肢はなかった。


ラピロア様は私達に死ねと言っているのかしら?

いや、ラピロア様がそんな命令を出すはずがない。

おそらくラピロア様は私達だけでも、アラウザルゴッドを討てる方法があると、お考えになっているはず…

そしてその方法に私達が気づけばあるいは…

ミラはそう考えていた。


実際はラピロアが死ねに等しい命令をミラに出した事は事実だし、そんな起死回生の方法などありはしないのだが…


そんな事情もあり、とりあえずアルムスにきたミラ達はとりあえずアラウザルゴッドの情報を集めようとした。

今回ミラに与えられた配下はオリジンゴッドにまでは至れないが、神級クラスでも最上位と言える、上級魔神、上級聖神、上級武神の三体…

それにオリジンゴッドであるミラも加わればそれこそ情報など一瞬で集まった。

その情報からミラはアラウザルゴッドの可能性が最も高い者を割り出していた。


曰く、魔王ラグア・エルライド…

別名、白い滅亡…

第二次、第三次と2度の神魔大戦を引き起こし、現在はだいぶ修復されているとはいえ、まだ痛々しい爪痕が残るアルムス…

そのアルムス半壊の原因を作った張本人…


ちなみに現代アルムスにいた頃のラグアは未だ星帝を名乗っていなかったのでミラ達にその情報が入る事はなかった。


そしてミラ達は情報を集めているうちに、もう1人のラグアの存在を知る事になる。

ここまでがミラ達が初代ラグアに接触した経緯である。

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