第39話最弱の魔王
3時間かけて、これまでに投稿した、話の句読点、誤字、脱字などを修正しました。
疲れました。今日はもう寝ます。
俺は全力で突っ込む。
それだけでアムドとアルドの間にいた王子は、塵になる。
こんなもの、攻撃でもなんでもない。
ただ、敵に向かっていっただけだ。
それだけで、普通の人間が塵になってしまうのは、完全なステータスの暴力だろう。
アルドの手から魔法の輝きが光り、木の根が俺に襲いかかる。
これは、王級スキル森精王で作り出した攻撃で、当たれば俺も、多少のダメージは食らうだろう。
当たればの話だが。
スキルは王級でも、スピードはステータスに左右される。
こんな攻撃、俊敏特化のエリスにも当たらない。
俺は、アルドに向かって、千手観音モードをはじめて使った時から、考えていた技をやってみる。
「○ム○ムの銃乱射」
ちょっとふざけすぎたかな?(笑)
アルドは一瞬で肉片になる。
「弟よぉー貴様ぁー‼︎」
アムドが向かってくる。
アムドの王級スキルは戦士王、効果は単純なステータスの底上げ。
だいたい1.5倍ぐらい。
もう少し早く出会っていれば、いい勝負できたのかも知れないが、今の俺の敵じゃない。
俺は超圧縮した土魔法をぶつける。
ダイヤモンドカッターだ。
土精王の力で、炭素を多めイメージするとこんな事もできる。
アムドは正面から突っ込み、首と胴体が別れてしまった。
戦闘終了と同時に、大量の経験値が入ったのが、わかる。
やっぱり腐っても魔王だったんだな。
俺のレベルは、今ので85まで上がり、平均ステータスは10億5000万、魔王順位も表示は、15位だが、実際は12位まで上がっている。
3億以上ステータスが上がったのにもかかわらず、魔王順位が1つしか上がらないのは、予想外だった。
てか、次の進化いつだよ?
なんか、ここしばらく進化してない気がするぞ?
まあ、レベル上げ解禁したのも最近だけどさ。
俺は、無残な残骸と化した3人を、土精王で大量の土を作り出して埋める。
さすがに、こんなとこに放置はマズイ。
俺は、まだ魔王順位12位。
こんなとこに魔王の死体を放置して、近くにいる俺が疑われるなど冗談じゃない。
まだ、この世界には俺以上の実力者が大勢いる。
実際にあったのは、ミュラ・ゾフィスだけだが、ヤツ等と対等の戦いができるようになるには、少なくとも帝級スキルを手に入れなくては話にならないだろう。
俺は、そんな事を思いながら、王都に戻る。
〜〜〜
この日、世界中の魔王達に激震が走った。
これまで、増える一方だった魔王が、約5000年ぶりに減ったのだ。
その激震は、遠い国の玉座に座っていた魔王、ミュラ・ゾフィスの元にも届く。
「すぐに13魔王を招集するのじゃ‼︎」
どの魔王が殺されたかは、わからないが、固有スキル魔王の絶対数が減っている以上、魔王が殺されたのは確実。殺したのが魔王であれば、高確率で、魔王順位は上がっているはず。
しかし、先程すぐに妹を呼び、順位を確かめたが妹の順位は変わっていない。
つまり妹より下の順位の魔王達は、必然的に疑いから外れる。
13魔王の中にもし、順位が下がっているものがいれば、それはつまり、13魔王より下で妹より上のものが犯人。
幸い、自分の順位は下がってはいない。
まあ、いきなり5位の自分の順位が下がるような事態はまずないだろうが。
頭の中に最近会った、真っ白な髪の少年が浮かぶが、決めつけはよくない。
すぐに振り払う。
もし魔王順位が誰も変わっていなかったら…
容疑者候補は、魔王内序列7位以上の魔王か、勇者。
王級スキルを持っていない者に、魔王を傷つける事は不可能だからそれしか考えられないだろう。
自分達、第二世代の魔王4〜6位は他の魔王を殺したところで、順位など上がらない。
そりゃ皆殺しにすれば上がるかも知れないが、今回ぐらいではダメだ。
逆に、7位のゴルド・シーマは魔王順位6位のジオ・デストロイアとの実力差がありすぎて、これも上がらない。
ミュラは、これから集まってくる、13魔王達にも疑いの目を向けなければいけない事に、頭を悩ますのだった。




