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第413話星帝と亜神3


いつからか?

コイツが俺を快く思ってないのは、なんとなくわかっていた。

そして今回、コイツがオリジンゴッドにまで至っていた為、念のため読心を使った。

もし、コイツが俺の配下だったら俺はおそらく面倒だからと言って使わなかっただろう。


「………二代目…いや、ラグア殿…。その言葉本当に信じてもいいのか?エリローズ様を裏切らないと誓えるのかっ!!」


テオレームは感情的にそう叫んだ。


読心を使ってる今ならわかる。

あれはただの演技だ。

ヤツにもう俺に対する敵対心は残っていない。

まあ、なくなったのか心が折れたのかはわからんがな?


「ああ、約束してやるよ。俺とエリローズはいつか必ず戦う。だが、その殺し合いは裏切りなんかじゃ決してねえ。それを裏切りなど抜かし…その殺し合い自体にどれだけの意味があるのかもわからないにも関わらず、そんな事言うゴミは…殺す?足りねーよ。生まれてきた事を数兆回は後悔させてやるよっ!!」


俺は声を荒げたのを一旦落ち着ける。


「そのいつか来る日までは俺はコイツの味方だ。これが俺の答えだ」


その言葉にテオレームは押し黙る。

読心で見るといくつも感情がごちゃ混ぜになっている。




長い沈黙が続いた。


俺はテオレームの答えを待った。


テオレームはようやく口開く…と同時にその場に跪いた。

今、俺はテオレームと話している。

ヤツが跪いた対象はつまり…


「………答えを待たせて申し訳ありません。ラグア殿…いや、ラグア様、いずれ来るその日まで、この不肖テオレーム・クリムゾン。星帝ラグア・エルライド・イグロシアル様をもう1人の…いえ、エリローズ様に次ぐ主とする事をここに忠誠を誓います」


「あ?俺は二番目か?そんな忠誠の誓い方があるか?」


俺は冗談めかして言った。


「いえ、こればかりは譲れません。ラグア様」


テオレームそう答えた。


まあ、こんなとこだろう。

コイツはタイプ的にはエリスに似ている。

ただ狂信の対象が俺かエリローズ、それだけの差だ。

そしてこのタイプのヤツは、力で脅してもなんの効果もない。

主の為なら自分の命など、全く顧みない。

だが、だからこそ一度でも主に有益だと判断すればこうも手の平を返す。

まあ、若干感情的にはなったが、俺が言った事自体は本心だし問題はないだろう。


こうして、俺はテオレームを本当の意味で回収する事に成功したのだった。

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