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第409話邪神と亜神


テオレームから感じるのは絶大な力…

その力が示すのは、オリジンゴッド…

一体どれほどの神を殺せばここまで至る事ができるのだろう。


「ああ、この日をどれだけ待ちわびた事か。エリローズ様に再び会えるこの日を…。そしてなんとエリローズ様の方から俺を迎えに…ついに俺の力が必要とされている…ああ、なんて素晴らしい…」


しばらく会っていなかったうちに病気は悪化しすぎてもはや末期になっていた。

ラグアに言われたとはいえ、エリローズはここにきた事を盛大に後悔した。


「………テオレーム、あなたは相変わらずと言うか、盛大に色々とこじらせている様で」


「はっ、お褒めいただき光栄に…」


「いや、褒めてはいませんよ?」


エリローズは勝手に勘違いしているテオレームの言葉を即座に否定する。


「それにしても…あなたが私達の領域に至るまでになるとは…未だに信じられませんよ」


エリローズはここで話題を変えた。

どんな手を使ったのか…

おそらくこの宇宙にいる神々を殺したのだろうが、テオレームはオリジンゴッドへと至るまでになっていた。


「はっ、前回は間に合いませんでしたが、全ては再びエリローズ様にお仕えする為、更なる鍛錬を積んできました。最近は力の増大が見られませんが…」


当然だ。

オリジンゴッドへ至ったものが更に神格エネルギーをあげる方法はそう多くない。


まず正攻法は他のオリジンゴッドを殺す事…

まあ、これは現在この宇宙にテオレーム以外のオリジンゴッドが存在しない為、物理的に無理だ。

まあ、テオレームの新たに得た神級スキルが時空の神や、次元の神なら過去や別の宇宙に行くなどの方法もとれたが、テオレームはその2つとも持ってはいなかった。


そして残る2つの方法…

これは2つともラグアが考案した裏技的な方法である。


1つは神格エネルギーの大半を亜空間に逃し、弱体化した状態で神級クラスを殺す方法…

だが、この方法をとるには空間に干渉する能力が必要不可欠である。


そしてもう1つは分体をオリジンゴッドまで鍛え上げた後、吸収するという方法…

これにはもちろん、分体を作り出す能力が必要不可欠だ。

そしてテオレームは分体を作り出す事は可能だ。

これはラグアがイグロシアルに来たばかりの頃にとった方法だが、神級になる事も、そしてオリジンゴッドに至る事も簡単ではない。

この方法の1番のメリットは敗北によるリスクがほぼない事だろう。

例え分体がやられようとも本体にはなんの影響もありはしない。


テオレームはそのいずれの方法もとる事なく…いや、この場合単純に思いつかなかったからか?

初期のオリジンゴッドの状態のテオレームを見ながらエリローズはそんな事を考える。

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― 新着の感想 ―
[一言] エリスとテオレームの狂信ぶりを見ると、どっこいどっこいなのかな?
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