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第407話現代宇宙消滅計画8


「………リーゼ様。それはラグア様がご心配なされます。できればリーゼ様はこの城にとどまり…」


エリスが言うが、リーゼは言い終わらないうちに言う。


「エリス、今回の宣戦布告でわかった事はなんだと思う?」


「それは…おそらく現代ミグは死亡…。その残った一国が初代ラグア勢力と言う事でしょうか?」


エリスは言った。


「正解。半分だけどね?リーゼ達にはもう一つ確かめなきゃいけない事がある。今回の宣戦布告の結果からは3パターン考えられる。一つはエリスが言うように現代ミグが戦死している事。これは1番いいパターンだけど、1番可能性は低い。なぜならどこにも現代ミグの残党すらいないから。現代ミグの残党は念のため、降伏してきた連中も確かめたけど、今のところ現代アルムスのどこにもいない。唯一残ってるのがその国…。つまり、現代ミグ、もしくはその残党と初代ラグアが協力関係にあるってのが、2つ目のパターンだよ」


リーゼはそこで一度言葉を切る。


「そして、最後の3つ目…現代ミグとその残党がなんらかの理由で、現代アルムスを離れている可能性。まあ、3パターンの中じゃこれが最悪だね。このパターンはもう確実に現代ミグは生きている。そもそも、じゃないとこれは成立しない。残党連中だけが、どこか別の惑星に逃げたなら別だけど、それはそれで問題ない。そんな連中は別に脅威じゃないからね?」


「それは現代ミグが別の…」


エリスがそう言いかけたのをリーゼは捕捉する。


「そう。最悪は別の空間軸もしくは時間軸…つまりは現代ミグが別の宇宙に飛んでるって事。目的はおそらくオリジンゴッドを狩っての概念の修復。だとしたら現代ミグは必ず帰ってくるはず…前にパパと戦った時よりも確実に強くなって…理想としては現代ミグが戻る前に、この宇宙を消すのがベストだけど、リーゼはそこまで楽観的に考えるつもりはないよ?」


リーゼの言葉にエリスは押し黙る。


「つまりエリスの言う事もわかるけど、リーゼの安全を考えてくれるならエリスやミグとは離れない方がいいって事だよ」


「ならばラグア様に報告をした方が…」


エリスはそう言うがリーゼはそれを手で制す。


「うーん、それも考えたけど…なしかな?エリス考えて?今パパに今そんな報告したらどうなると思う?たぶんパパは計画を急いでリーゼとイグロシアルを森羅万象に突っ込んで今のイグロシアルの最高戦力…エリスとミグを引き連れて現代アルムスに降りてくるよ。アラウザルゴッドと化したパパなら強くなった現代ミグにも確実に勝てる。でも今は時期が悪すぎる。エリローズがテオレーム回収に抜けてる今の状況で、パパ自身が前線に出るのはリスクが高すぎる。パパにはこのままいつでも動ける状況でサポートに回ってもらうのがベストだよ」


「リーゼ様…私ごときが浅はかな事を言って申し訳ございませんでした」


エリスは言ったのだった。

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