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第397話三つの目的2


「それでその次の話だ。これについては俺は二つの事を考えている。1つはこの前の宇宙から持ってきた古代アルムスだ。あれはこのままではさすがに使えない。リーゼは完全に侵略するのは反対みたいだったが、とりあえずある程度の侵略は必要だ。これが1つだ」


俺はそこで一度言葉を切る。


「そしてもう一つだが、ミグの転生の概念だ。保険にあった方がいいがミグ再使用は可能か?」


「うーん、無理かな?この概念、一回使うと完全に壊れちゃうみたい。治すには他のオリジンゴッドの概念が必要かな?具体的には殺して概念修復に必要な部分を剥ぎ取るしかないね」


ミグの返答は俺の予想通りのものだった。


「なら、お前の概念の再生も目下の目的の1つだ。で?この2つ。どっちを先にやる?」


「うーん、それはどっちでもいいんじゃない?古代アルムスの方はあたし達が出なくても余裕だし、あたしの概念の方も、最高神を相手にするわけじゃなければ別に全員でいかなくてもあたしと師匠かエリローズのどっちかが行けばたぶん余裕だし」


俺の質問に最初にそう答えたのはミグだ。

確かにここにいるのは、オリジンゴッドが三体にアラウザルゴッドが一体…

どう考えてもふざけた戦力と言える。


「いや、ミグ。お前の概念の方は全員で行く。最高神を相手にするならそれなりの戦力が必要だし、最高神以外にもオリジンゴッドがいる様なレベルの宇宙はそれなりのリスクがある。ここは全員で行くべきだ」


俺は言った。


「でしたら、古代アルムスの侵略を先に済ませた方がいいでしょう。一旦その宇宙に行ってしまえば、ある程度自由に動く事が難しくなりますし…そうですね。この宇宙を消したらウルドナートのところへ行くのはどうです?あそこなら邪魔は入らないかと思いますが…」


エリローズは言った。


悪くない提案だ。

ウルドナートの宇宙なら基本、敵は存在しない。

何せ最高神のウルドナートに俺の息がかかっているしな?

まあ、万が一敵対勢力がいたとしてもウルドナートが蹴散らして終わりだ。

つーか、よくよく考えたらウルドナートもアラウザルゴッド寸前なんだよな…

アイツの神格エネルギーは初期のオリジンゴッドの約8倍…

俺の知ってる中じゃ俺に次ぐ実力者と言える。


俺は最後にエリスの方に視線を送る。


「ラグア様、恐れながら申しますと私も古代アルムスの侵略を優先すべきだと思います。それからこれは差しでがましい事かも知れませんが…」


エリスはそこで言い澱んだ。


「構わん。言え」


俺は続きを促した。


「では…セリー達四天王に古代アルムス侵略を任せてみてはいかがでしょう?現在私の星王入りにより、総統の席は空席となっております。その参考になればと思いますが…」


エリスは俺にそう言ったのだった。

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