第37話戴冠式
王都制圧してから、約一ヶ月。
今日は俺がこの世界にきてから、5歳の誕生日だ。
ちなみに、今日はアリエルの戴冠式でもある。
戴冠式の日取りの件を、エリスに任せたらこうなった。
いわく、「偉大なるラグア様生誕の日を、この国の愚民共にも祝わせましょう」
とか言ってたけど、正直よくわからん。
ちなみに、新政権に反対するものも多かったが、全員俺が公開処刑したら静かになった。
ちなみに、俺の現在の立場は、この国の元帥で、軍事関係の最高権限を持っている。
そして、アリエルの腹違いの弟と言う事にしてある。
それに伴って俺も今では、ラグア・エルライドと名乗っている。
エリスは太閤。
セリーは宰相。
ライナーは首席顧問官。
それぞれ、重要な役職は固めているため、アリエルは自分の権限じゃ何もできない、本当にお飾りの王である。
まあ、そんな事より戴冠式だ。
今、目の前では前国王、ジョージ・エルライドが王冠を外し、跪くアリエルの頭へと被せている。
このジジイは、ここ一ヶ月でだいぶ、やつれてしまったが、知るか。
お前も、戴冠式さえ終われば用済みだ。
害がなければ殺しはしないが、正直どーでもいい。
ともかく、これで戴冠式は済んだ。
気になるのは、第1王子アインだが、今のところ動きはない。
つまり、この国は実質、俺の国。
アリエルの後の王には俺がなってもいいかな?
ちなみに、その為の腹違いの弟設定だ。
とにかく、これで世界征服の日も、また一歩近づいた。
エリローズ っ、てめえを殺す日も近いかもな?
エリローズ 「はい、楽しみにしてますよ」
相変わらず、ふてぶてしい野郎だ。
自室に帰った俺は、世界地図を広げる。
次に潰す国を探しているのだ。
勇者や13魔王がいる国は、この際後回しだ。
俺をみてわかるように、ヤツらは一騎当千級の力を持つ。
今回のクーデターでは、大量犠牲者が出て国力も相当削られた。
これ以上国力を削られるわけには、いかない。
俺は地図上に視線を巡らせる。
レティス神国。ダメだ13魔王レティス・ラファエルは恐らく俺より上位の魔王。
勇王国アレス・ニース。ダメだコイツも俺より上位だ。
獣人国家ライカン帝国。コイツは一応13魔王だが、俺より下位。だが確実に国力を削られるから却下。
リンガイア王国。勇者がいるから却下。
ナフスト王国。ここも勇者がいるからダメ。
テレーズ帝国。ここも勇者いやがる。
俺はだんだんイラついてきた。
近い国で簡単に落とせそうなとこ、どこだよ?
ゾフィス夜王国。ダメっ絶対ダメ。今ここ襲ったら国滅ぶどころか、俺死ぬわ。
ルシエル聖国。ここも勇者いんだよなー。
ラムダ魔王国。ここは13魔王に属してない野良魔王が作った国。ここもまだ、きついわー。俺はいいけど、国が死ぬ。
ヒピー魔王国。ダメっ絶対ダメっ(2回目)あった事ないけど、俺、多分死ぬ。
ドワーフ国家ドーラス王国。魔王も勇者もいないけどその分、科学兵器が強い国。
ここも、ちっと怖いから保留。
リース森林国。13魔王内序列第1位テオレーム・クリムゾンが作りっぱなしで、放置してるエルフの国。
怖いからパス。
オルム王国。おっここ、なんもいねーじゃん。次ここにしよう。
俺は、ようやく次の目標が決まり、次の侵略の準備を進めるのだった。
次回は閑話になります。