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第385話戦いの勝者


さて、アラウザルゴッドの能力の確認も済んだ。

俺はエリス達の戦いに目を向ける。


ミグは…

そう思って目を向けた瞬間だった。

ミグの神としての力の雰囲気が変わる。

そして、ステータスには概念、転生の文字…


よし、目的達成だ。

だがまだ神級の餌は一杯あるし残りはエリスに食わせるのがいいだろう。

俺はそう思ってエリスに目を向ける。


中級魔神か…

まあ、あれだけいればすぐにオリジンゴッドになるだろう。

アイツは大事な俺の片腕だ。

これぐらい強くなってもらわなきゃ困る。


よし、最後エリローズ…

と思った瞬間だった。


「終わりだ…最高神様が…」


「殺れ。もはや存在する意味などない」


敵軍はもはや完全に戦意喪失していた神の軍勢が目に入った。


「ふふふっ、何故もがき生きるのです?滅びこそ我が喜び死にゆく者こそ美しい。さあ我が腕の中で息絶えるがいい」


敵がもはや完全に戦意喪失しているのにもかかわらず、某闇の世界の大魔王のセリフを言いたいだけのアホの声が聞こえる。

うん、さすがに突っ込まずにはいらねーな。


「クソアマっ!!んなネタどこで仕入れてきやがった!?この時代にそんなもんねーよっ!!そもそもソイツらもう抵抗すらしてねーよっ!!」


「おや?おかえりなさい。ふふふっ、愚問ですね。私の神格エネルギーの6割を未来予知に割けばこれぐらいの事は造作もありません。抵抗?どうでもいいです。大切なのは雰囲気です」


アホだ…

本物のアホがいる。

ジジイとの最終決戦なのに、神格エネルギーの大半をギャグやる為に回すとか…

何?コイツギャグに命かけてんの?

いや、確かにコイツ自分の命の優先度けっこう低めだったけどさ…

いくらなんでも頭悪すぎだ…


「ふふふっ、あなたのその顔が見たくて苦労して力の大半を未来予知に回した甲斐がありました。あ、もう必要ないですね」


エリローズのその言葉でエリローズに本来の神格エネルギーが戻る。


「それで?アホ。エリスがオリジンゴッドになり次第とりあえずアルムスに降りて次の段階に進むがいいな?」


うん、もはやアホだ。

アホで十分。


「ずいぶんとひどいいい草ですが、それで大丈夫ですよ」


エリローズは大して気にした風にでもなくそう言った。


こうして俺達はエリスがオリジンゴッド化するのを待つのだった。

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