第383話神王の軍勢4
ラグアが最高神との戦いを優勢に進めている頃…
エリスもまた優勢であった。
「発動、神級スキル、原子の神、神格分解」
それは一方的な虐殺…
そもそも下級神ごときがエリスの神級スキルを防げるはずもない。
神格分解で姿を消したエリスは次の瞬間に神格エネルギーを込めた一撃で下級神の首を跳ね飛ばしていた。
それももうこれで3度目だ。
「これで上級神か。ようやくシオンに追いついた訳だな」
エリスは自分の神格エネルギーを確認しながら呟くと、ミグの方を確認する。
向こうはもう少しかかりそうか…
エリスがそんな事を考えていると唐突に、頭に直接響きわたるような声が聞こえる。
「ご来場の皆様、これより入場規制を少し緩和させていただきます。中級神の皆様。1列に並んでどうぞご入場下さい」
あからさまにふざけた様子で、エリローズが言った。
「「なめんなっ!!」」
エリローズの言葉を聞いて逆上した3体の中級神は一本道を無視して、側面からエリスを通りこし、ミグに直接攻撃を仕掛けるが…
「話を聞かないバカですね。横入りはダメって言いましたよね?ペナルティーは命ですよ?」
エリローズがそう言った瞬間、3体の中級神は完全に消滅する。
「さあ皆様、ルールを守ってご入場下さい。楽しいアトラクションが待ってますよ?」
エリローズは笑みを浮かべながら言った。
〜
エリローズがそう言って30秒が経過した。
たった30秒?
いや、神にとっての30秒はたったでは済まされない。
神々の軍勢は完全に戦意を喪失していた。
「おい、次お前いけよ?」
「は?そうゆうお前がいけよ?」
ある下級神2人が醜い争いを繰り広げる。
そこに1人の上級神が割って入る。
「貴様ら、それでも偉大なる最高神様の軍、ひいては我の配下、第三神兵師団の戦士か?」
そう言うとその上級神は醜い争いを繰り広げていた下級神を2人共八つ裂きにする。
「敵に怯える神など最高神様の軍には必要ない。そのような恥さらしは我が葬る」
「いっ…イシュトス様っ!?」
上級神…当時、神王軍、第三神兵師団、師団長、イシュトスは戦意喪失した部隊の士気を無理矢理回復させると言う。
「領域展開を直接狙っても無駄だ。だが逆に考えるといい。ヤツはあのふざけた形の領域展開の制御に手一杯で今なら概念は使えんはずだ。ヤツを…エリローズを討つなら今しかないはずだ」
「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」
イシュトスの言葉で第三神兵師団は雄叫びを上げた。
「私を討つ?上級神風情が?ふふふっ、本気ですか?それとも頭がおかしくなりましたか?」
エリローズは嘲笑する…
第三神兵師団は勇敢にも最古のオリジンゴッドに突貫するのだった。




