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第371話功労者7


リーゼとリリスの交渉は上手くまとまった様だ。

リーゼは上手くデメリットをボカしながらリリスに不審に思われないようにリリスを雁字搦めにした。

まあ途中から…具体的にはリーゼが俺に目で訴えたあたりから、かなり軽めだがリーゼに読心を使っておいてよかった。

じゃなかったら多分未だにリーゼの意図に気づけなかったと思う。

まあもっとも今回読心で覗いたのは、ほんの表面に過ぎないが、味方相手に使うには十分のはずだ。

俺は思った。


ふふっ、上手くいった。

リーゼは心の中でほくそ笑む。

今回パパとこの時代のエリローズは何らかの盟約を交わした。

パパの目的はこの時代のエリローズの器…

つまりエリローズにとって、自らの器を差し出すに値する交換条件を出したはず。

そしてそれはおそらくこの宇宙の消滅。

もちろんこの宇宙の消滅にはこの古代アルムスも含まれる。

まあ、パパは完全に忘れてるみたいだけど…


この時代のアルムスは最高の狩場。

良くも悪くもこの時代のアルムスはレベルが高い。

できれば消滅は阻止して、更に支配するのは古代アルムスの半分程度にとどめるのがベスト。

第2プランもあるが、あれは手間がかかり過ぎるし、効率も最悪だし、何より時間も相当かかる。

でもまあ、一応エリスあたりに第2プランの準備もさせた方がよさそうかな?

リーゼはそんな事を考える。


古代アルムスを使った、惑星規模の訓練施設を作り出す…

それがリーゼの計画だった。

もっとも読心でリーゼの心の表面…

具体的には次に言う言葉程度しか読まなかったラグアは気づかない。


リーゼがそんな事を考えてるとは、全く知らず俺は言う。


「最後はお前らだ。既にプロトエリス改め、イリスは幹部入りしたが、お前らにも名を与えて今から幹部としてやっていってもらいたいと思うが、何か異論はあるか?」


俺は残った4人…

プロトセリー、プロトリル、プロトノーマン、プロトアレスを見渡しながら言った。


「「大変光栄にございますっ!!」」


俺はプロトセリー達の言葉を聞くと名付けをスタートする。




10分程で名付けは済んだ。

新幹部は…

プロトセリーはセリーヌ

プロトリルはリルス

プロトノーマンはノーマス

プロトアレスはアレンと名付けた。

我ながら適当だが、紛らわしくなくていい。


まあまだ先の話だが、プロトクローンの幹部も増えてきたし、そのうちフィアナを頭にした新部隊を作ってもいいかも知れないな。

俺はそんな事を考えるのだった。



〜〜〜


ラグア達が名付けをしている頃…


〜デモン・オブ・ラグア、玉座の間〜


「エリローズっ!!すぐに準備しろっ!!イグロシアルとか言う敵の本拠地に乗り込むぜっ!!」


初代ラグアはエリローズから事の顛末を聞き、更に捕虜として捕らえたプロトセリーに読心を使用し、情報を集めた上でがなりたてた。


「おやおやラグア、ずいぶん好戦的ですね?1人では分体ごときに手こずっていたのに?」


既に初代ラグアがプロトセリーにかけた読心から、エリローズが倒したラグア・エルライド・イグロシアルは分体だと言う事が判明していた。


「黙れっ!!こっちはテオレームをやられてんだぜ?これで引き下がったら…」


初代ラグアが言い終わらないうちにエリローズは言う。


「使えない上に足まで引っ張りますか。もういいので2週間程動かないで下さい」


エリローズのその言葉で初代ラグアは再び静止する。


「さて、困りましたね。勢いで静止させてしまいましたけど、もはやラグアとの関係修復は無理そうですね。仕方ありませんね。もう1人のラグア…いえ、こちらは敬意を込めてラグア様と呼びましょうか。ラグア様のところに手土産でも持って遊びに行くとしましょうか」


エリローズは玉座の間で上機嫌に言ったのだった。

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