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第362話ダミーエルライド王国防衛戦24


「いい加減に諦めろっ!!このままやっても勝つのは俺様だぜっ!!」


初代ラグアが怒鳴り声をあげる。

あれから更に数時間が経過した。

イグロシアルの俺の本体は既に朝を迎えている。


「あ?俺はまだ遊び足りねーよ。それに俺を殺しにこないのはお前だろ?今までチャンスはいくらでもあっただろ?」


俺は答えた。


「なっ!?俺様は…」


初代ラグアは最後まで言う事なく静止する。

まあ、理由はわかる。

むしろアイツにしては我慢した方だろう。


「残念…いえ、むしろクソガキと戦う前に知れてよかったと言うべきでしょうか?まさかここまで使えないとは…」


初代ラグアを静止させた張本人…

エリローズは言った。

そのままエリローズは俺の方に向き直り言う。


「さて、馬鹿の時間はたった今止めさせていただきました。私は邪神エリローズ。一応この世界の創造神の1人です」


「そしてこの宇宙の消滅を目論む最初のオリジンゴッドであり、最高神のクソジジイに次いで、この宇宙のナンバー2ってとこか?」


俺のその言葉にエリローズは目を見開く。


「私を知っている?それにクソジジイとは?あのクソガキにあった事がある?………ふふふっ、あなた何者ですか?分体でその強さ…そして私好みのその性格…そこのポンコツから乗り換える相手には十分だと思っていましたが、予想以上ですよ。ぜひあなたとはじっくりお話したいところですね」


エリローズは先程から俺に読心を使っているようだが、俺が分体だからか上手くいってない様だ。

まあ、本体ももはやアイツに見透かされる程、やわじゃないがな?


さて、どうするか。

選択肢は2つ。

この時代のエリローズを引き込むか、力で黙らせるかだ。

後者の場合はまだ時期尚早だ。

今この時代のエリローズを倒したところで、ミグがまだオリジンゴッドになっていない以上、俺の目的は果たせない。


なら前者の引き込むという案は…

こちらはおそらく上手くいくだろう。

アイツが望むのはこの宇宙の消滅…

逆に俺が望むのはアイツの器…

普通ならこんな馬鹿げた交渉は上手くいくはずはない。

だが、この時代のエリローズが俺の知っているエリローズなら必ず上手くいく。

アイツは宇宙消滅という最大の目的を果たす為なら、何を差し出す事も惜しまない。

アイツはそうゆうヤツだ。


俺はそう考えながら次の言葉を口にするのだった。

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