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第361話ダミーエルライド王国防衛戦23


「おい、いい加減諦めようぜ?お前は強い。だが、神に至ってないヤツはどう足掻いても俺様には勝てねーぜ?」


初代ラグアは言った。

既に初代ラグアとの戦闘がはじまってから数時間は経過している。

イグロシアルの俺の本体がいるところは、今は真夜中だな。


俺は言う。


「まあそう言わずに楽しもうじゃねーか?発動、水星帝、無限アクアハザード、土星帝、無限超新星爆発」


俺はそう言って再び惑星を破壊しかねない技を起動する。

初代ラグアは神級クラス…

神級スキル、七曜の神を使えば、こんな面倒な事をせずとも、俺を殺す方法はいくらでも存在する。

だから俺は、ヤツに妙な動きが見えたと同時に、必ず惑星を破壊しかねない大技を使うようにしている。

こうする事でヤツは俺を殺す事より、惑星を守ることを優先せざるを得ない。

俺と融合し、現在俺の中にいるエリローズが言うには初代ラグアなら必ずアルムスの存続を優先させるという。

おそらくこれはこの宇宙を支配する事が目的の初代ラグアとこの宇宙を消滅させる事が目的のエリローズとの考え方の差だろう。

まあ俺から言わせれば、初代ラグアは甘すぎる。


ちなみに俺はどちらでもない。

宇宙をまたげる能力を得た時点で宇宙の存続などどうでもいい。

イグロシアルを消されたらさすがに困るが、後は個人的にはどっちでもいい。

俺が現代アルムスのある宇宙の消滅に協力しようと思ったのは、あくまでエリローズに対する今までの礼だ。

まあ、そんな事は絶対に口にするつもりはないがな…


普段ならこの辺りでエリローズが割り込んでくるが、今のアイツは力のほとんどを失っているから、俺の心は読めない。

主導権は俺にあり、なおかつ神格エネルギーでもほぼ倍の差があるからアイツに力が戻っても俺の内心が読まれる事はない。

そう俺が思っていると唐突に頭の中に声がする。


『おや?なぜかラグア様が嬉しい事を考えてくれた気がします』


『あ?気のせいだ。クソアマ』


俺は融合しているエリローズに答えた。


まあ今は戦闘に集中しよう。

さすがになめてかかれる相手じゃない。


「クソっ、ムカつくヤツだぜ」


初代ラグアはそう言って俺への攻撃に発動しようとしていた技をキャンセルし、俺の帝級スキルを打ち消す。


俺はその光景を見ながら思う。

やっぱコイツ甘いわ。

暴君になりきれない独裁者といえばいいのか?

自軍の被害を気にしすぎるあまり、実力では俺より上なのに未だにこんな時間の無駄としか言いようのない戦法をとるしかない。

しかも何をこだわってるのかエリローズに手を出させようともしない。

俺にあって初代ラグアにないもの…例えば森羅万象だが、それを差し引いてもコイツは甘すぎる。


そもそもコイツの場合、初手から間違っている。

俺がコイツなら初手でイグロシアルごとエリローズの消滅の概念で消す。

まあ、俺の本体がいる時点で妨害されるがコイツはそれをしようともしなかった。

その後は俺なら、エリローズを単体でイグロシアルに向かわせ足止めしている間に、アルムスの味方以外の勢力を皆殺しにして早急にオリジンゴッドになる事を目指す。


まあ、コイツの性格ならそれもしないだろうがな…

どこかでコイツは、アルムスの敵対勢力も…そして俺のイグロシアルも征服しようと考えている。


いや、ここまでくれば甘いって言うか、ただの優柔不断なガキだな。

まあ1つだけ言える事はコイツは…初代ラグアはどう考えても支配者の器じゃない。

いくらなんでもお粗末すぎる。

エリローズはよくこんなアホを担ぎ上げる気になったな…

俺は初代ラグアという存在をそう結論付けるのだった。

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