第34話三年後のある日
くっくっくっ
俺は心の中でほくそ笑む。
エリローズ 「偽造のスキルレベルが100に達しました。王級スキル偽造王への進化を開始します。成功しました。王級スキル偽造王を得ました。」
ミュラとの面会から3年がたち、俺がこの世界に来てから4年がたった。
長かった、本当に長かった。
この3年間であった事と言えば、まずアリエルとの面会だ。
第2王子を潰して、王位継承権3位となったアリエルだが、ここらで俺に会う気になったらしい。
その時はこんなかんじ。
「ラグア殿、貴殿の事はダレクスより聞いている。今回私が王となるために、力を貸してくれると聞いている。まずは助力感謝する。」
「俺は、俺の生きやすい世界のために協力しているだけだ。まあ、それまでは俺たちは同志だ。お前は俺が王にしてやるよ。」
アリエルは、俺の思惑に気づいたか、気づいてないのかはわからないが、一瞬怪訝な表情をしたが、そのあとは特に何もなく面会は終了した。
ちなみに、俺のレベルは全く上がっていないが、エリスのレベルは57まで上がり平均ステータスは1億を超える。
体術は既に、レベル72で俺を上回る。
まあ、俺はわざとあげていなかったんだが。
三年前の惨劇のおかげか、あれから内戦は起こらず戦線は膠着状態だが、既に、第2王女ステファニー派の主だった貴族はダレクスに頼まれて俺が暗殺したので、第2王女派は虫の息だ。
エリスに鍛えられた、俺の忠実なる下僕達は、この3年で大きく成長した。
1人1人が、ウォルトなんかより遥かに強い上に、中でも強いのは、今目の前に跪いている2人。
セリーとライナー。
この2人は、エリスに次いで人魔に上り詰めた存在だ。
セリーは見た目は青髪の美少女。
ライナーの方は茶髪のイケメン。
この際に今まであまり紹介してこなかった、俺達の見た目も紹介しよう。
まず俺。
真っ白な長髪、真っ赤な目を持つ、中性的な美少年。
そしてエリス。
茶髪に青い目の美少女。以上。
俺に語彙力がないためか、これぐらいしか言えない。
まあ、話がそれたが、セリーは固有スキル全属性魔法Level1を最初から持っていたので、俺が優先的に育てた。
全属性魔法は最初に、エリローズ から見せられた固有スキルのうちの1つでかなりアタリだ。
なんでそんなの持っていたヤツが、奴隷だったかは不明だが、俺は別にそんなのどうでもいい。
今では、全属性魔法のレベルも15まで上がり、かなりの魔法が使える。
次にライナー、コイツはセリーとは違い、自らの力で人魔にまで上り詰めた努力家だ。
剣術Level30も自らの力で得た。
まあ、二人の紹介はこんなところでいいだろう。
今日は、ダレクスの頼みで第1王子アイン派の貴族の暗殺に出かけているため、エリスはいない。
俺は言う。
「エリスが戻ったら、伝えろ。時は満ちた。まずはアリエルを王にして、この国を支配する。」
「「はっ」」
セリーとライナーの声が部屋に響きわたった。




