第33話魔王ミュラ・ゾフィス
あっこれやべーわ。
勝てるビジョンとゆーかステータスを見るまでもなく、生物としての格が違う。
妹の方も、正直勝てるかわからないと思ったが、コイツはもはや生物としての次元が違う。
正直ナメてた。
妹の方をみてこの程度なら、そう時間をかけずに13魔王も潰せると思っていた。
完全に甘かった。
ソリドが去ってから一カ月。
俺の目の前にいるのは、魔王ミュラ・ゾフィス。
生物としての格が違う、本物の化け物。
エリローズ の力でみえるのは、平均500億を超えるキチガイステータス。
そして王級スキルが3つに帝級スキルが1つ。
血の帝ってなんだよ?
ふざけてんのか?
こんな化け物勝てるわけねーだろ?
しかも帝級スキル自体の効果で、帝級を持たざるものの攻撃は一切受け付けないって言う、キチガイ仕様。
無理無理無理。
これしばらく敵対とか無理だわ。
俺はそんな事を思う。
「妾の前に立っても気圧されないとは、先が楽しみな魔王じゃな。其方、魔王になって僅か数ヶ月で魔王順位15位にまで上り詰めたそうじゃが、それも頷ける。其方には、他の魔王達とは違うものを感じる。妾はミュラ・ゾフィス。一応13魔王ではまとめ役を務めている。」
まあ、気圧されてないと言っても、無理矢理結ばされた不可侵条約のおかげだが。
マジで敵対しなくてよかったと思う。
あの日の自分をまじで褒めてやりてー気分だわ。
「俺は魔王ラグア。魔王には成り立てだが、そちらとは友好的な関係を築いていきたい。」
俺は心にもない事を言う。
だが今回コイツに会ってみて、計画を大幅に遅らせるのは仕方がないと判断した。
つまり、期限付きではあるが友好関係と言うのも、間違いではない。
少なくとも、偽造のスキルが王級になるまでは、大きな動きができないのは変わらないが…
とにかく、13魔王を皆殺しにするのは、相当先になりそうだった。
「妾も其方とは友好関係を築いていきたいのだが、妹から聞いたが協力関係は断ったそうじゃが、何故じゃ?」
あーやっぱそこ聞いちゃうかー
俺は答える。
「俺にはまだあの国でやりたい事がある。それが終わるまでは協力関係は待ってほしい。」
実際には協力関係を結ぶ日など、一生こないが、そんな事は知らん。
「なるほど、まあ我ら魔王の寿命は永遠に近い。気長に待とう。」
そのあとは、俺が生まれてからまだ1年少しと言う話をして驚かれたり、たわいも無い会話をしてその日は解散となった。
とにかく、これで俺のやる事は決まった。
何年かかるかわからないがまずは偽造王を手に入れる。
話はそれからだ。
次回は三年程飛びます。




