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第334話黄泉の神の検証


俺はシュドレが来るのを待ってからミグを呼ぶ。

カティアもなし崩し的に同行だ。

まあ、このメンバーならこれからする検証を見せても問題はないだろう。


俺は言う。


「ミグ、黄泉の神の力を見せてほしい。とりあえず3人程生き返らせたいヤツがいる。頼んだぞ?」


「うん。これが師匠の頼みの1つ?これぐらい神級にしてくれた恩に比べればお安い御用だよ」


ミグは言いながら黄泉の神を発動させる。


「師匠、まずは誰にする?」


「最初はゴルド・シーマを生き返らせてほしい。必要な情報は俺の記憶を使え」


俺は神通を利用して、ミグに情報を共有する。

つーか次にシュドレも同じ事をするなら、神通をミグにつけた方がいいな。

シュドレは自身の力は帝級だが、ゼギウスと一時的に融合する事により神級になれるから神通でいいはずだ。

まあこれは片方が神級に満たなくて、神級側が全面的に協力するなど条件が揃ってはじめてできるんだけどな?

例えば俺がゼギウスとこれをやったら、ゼギウスは全面協力するかは怪しいし、仮に成功しても完全融合は避けられない。

俺がエリローズと完全融合したように…


そんな事を考えながら俺は言う。


「シュドレ、先にゴルドを生き返らせるからその間に神通をくっつけておけ」


「わかりました。ラグア様…俺なんかの願いを聞いてくれて本当にありがとうございます」


シュドレは涙目になりながら言った。




さて、ここからが私の出番だ。

平和的に解決するには絶対に失敗は許されない。

カティアは周りを見渡す。

シュドレは感極まったのか、単純に考えが及ばないのかはわからないが、たぶん気づいていない。

ラグアは神通に意識を割いてるし、ミグは黄泉の神の方に集中している。


チャンスは今しかない。

カティアはセルナースとの一時的な融合を念じる。


さて、私が何故こんな事をしているのかだが、私のラグアに進言するこの案には致命的な欠陥がある。

よく考えてみてほしい。

シュドレの父親はラグアに殺されているのだ。

つまりシュドレの父親にとってラグアは敵なわけだ。そんな敵がいきなり復活した瞬間に、目の前にいたらどうなるか…

確実に平和的な解決は不可能だろう。

最悪の場合、復活したシュドレの父親をシュドレ諸共ラグアが惨殺という事態にまでなってしまう。

それだけは避けなくてはならない。

シュドレの父親が復活した瞬間に、セルナース様との融合で極限まで強化された静止の魔眼を叩きこむ。

それがこの事態を回避する為にカティアが考えた方法だった。


唯一の懸念はラグア自身がシュドレの父親を覚えていた場合だが、おそらく例え覚えていたとしても、これまで数限りなく殺し続けたラグアが、そのうちのたった1人を強く覚えている可能性は薄いはず。

そこは口八丁で乗り切るしかない。


「ねー、師匠。王級スキルか帝級スキルを生贄にしなきゃいけないみたいだよー?どれがいいかなー?」


「あ?ちょっとステータス見せろよ?」


ラグアとミグはそんなやりとりをする。


こうして、ミグの黄泉の神が発動する中、カティアの戦いがはじまろうとしていた。

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