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第328話古き時代のアルムス34


初代ラグア達がラグア達に完全に敵対する方針を決めた頃、ラグア達は一旦イグロシアルに戻っていた。



〜エルライド王国地下、ラグア専用プレイルーム〜


普段ならラグアとリーゼ以外立ち入り禁止の部屋だが、今日はラグアの他にミグ、そして完全に拘束されたオリウスもいた。


「師匠ここは?」


ミグは何の為にここに連れてこられたのかわからずにラグアに聞く。


「ああ、ここでコイツを殺してお前を神級にしようと思ってな。ここなら別に汚しても今更だ」


壁中にこべりついた血痕…

原型をとどめていない人体の一部…

定期的に掃除はしているが、この部屋なら今更だ。

流石に他の部屋でやるのはな…


皆さんにわかりやすく説明すると、喫煙所でタバコを吸うのと普通の部屋でタバコを吸うのの違いみたいなものだ。

神級スキルでキレイに掃除できるとはいえ気分の問題だ。


オリウスの帝級スキルを確認したところ、オリウスの帝級スキルは4つ。

今回でミグはおそらく神級になる。


「りょーかい師匠。でも無抵抗の相手を殺すのもなんか気がひけるなー」


いや、それがおもしろいんじゃねーか。

俺は心の中で思った。

無論、口には出さないが。

俺は言う。


「ミグ、これも神になるのに必要な事だ。あ、ちょっと待て」


俺はここで思い出す。

ミグの餌にする前に、オリウスとかいうヤツから情報を引き出さないとな。

今回はミグをとっとと神級にしたいから、お楽しみの拷問タイムは無しで、神の読心でサクッと頭の中を覗く。


………どうやら問題が発覚したようだ。

初代ラグアとエリローズの配下である三元魔…

テオレーム、ロロ、ソドムの3人はそれぞれエリローズ派、中立派、初代ラグア派にわかれている。

だが、その命令系統はバラバラで初代ラグアの組織には頭が2人いる事になる。

そしてオリウスはソドムの四天凶星な事、更にそれぞれの三元魔は不仲で情報の伝達がうまく行われていない事がわかった。

これの何が問題かと言えば…


俺の陣営って頭2人どころじゃねーよな…

俺は思った。


同盟勢力、特別王族、九天連中は俺の配下じゃねー。

例えヤツらが勝手に動いたとして、動かしたのが俺の配下じゃなければ俺は特にとやかく言う権限はない。


つーか、ノーマンに至っては自分の配下がいない為か完全に俺の配下を私物化してる節がある。

まあ、あれは言っても直らないからいまさらだが…


ヤツらとは今更上下関係を作るつもりはないが、さすがに勝手に動かれるといろいろ困る。

例えば、今の態勢だと同盟連中が勝手に太古のアルムスに侵略をかけて窮地に陥った場合、俺は後手に回ってしまう。

救出してから怒鳴りつけるのは簡単だが、そんなのは結果論だ。

つまりこのままでは俺の仲間の誰かが、そこに転がっているオリウスになる可能性があるのだ。


連中の安全の為にも今の体制を少しいじった方がいい。

俺はそんな事を思うのだった。

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