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第326話古き時代のアルムス32


「ラグア様、エリローズ様、申し訳ございません。今回の報告にあたりソドムもなんらかの情報を掴んでいる可能性がございます。できる事ならソドムもこの場に呼んでいただけると…」


ロロは玉座の間の静寂を破ってそう言った。


「ラグア、ソドムに現在重要な命令を与えてますか?」


「ソドムにはオレ様とお前が聖神フェルリカと戦ってる間の本国の防衛を任せた。今はオレ様達が戻ってる以上暇なはずだぜ?」


余談だが、大魔王ラグア・ベルゼ・アルムス陣営は組織としてのトップが2人いる。

1人はラグア・ベルゼ・アルムス、そしてもう1人は邪神エリローズである。

トップが2人いればどうなるか。

それは見ての通り派閥が生まれる。

現在大魔王ラグア・ベルゼ・アルムス陣営は真っ二つ…いや、中立派であるロロの派閥も合わせれば完全に三つ巴と言ってもいい。

命令系統でさえ、ソドムは基本的にラグアの命令以外では動かないし、テオレームもエリローズの命令でしか動かない。

形式上は現アルムス最有力陣営であるが、蓋を開けてみれば問題だらけの組織だ。

ただトップのラグアとエリローズの仲は、現状不仲ではないので、致命的な問題にはなっていないのだが…


「ではソドムも交えてロロの話を聞く事にしましょう」


エリローズは言った。




〜デモン・オブ・ラグア、ソドムの私室〜


「クレア、オリウスの様子はどうだ?」


「それが…全く動きがありません。申し上げにくいのですが、捕らえられた可能性が高いかと…」


クレアは言った。

クレアの固有スキル、生体感知はオリウスがまだ一応は生存している事を示している。

ただ現在地からピクリとも動いていないという情報を添えてだが…

もしオリウスがまだ戦闘中だとしたら、絶えず動き回っているだろう。

この状況はオリウスは敗北し、捕らえられたと見ていいだろう。


ソドムはため息をついてから言う。


「仕方あるまい。認めよう。敵の戦力は儂の予想の遥か上だった事を…。儂だけの力でどうにかなる様な話ではなかった。儂は今からラグア様のところへ行く。もし、儂がいなくなった時はクレア、後は任せたぞ?」


ソドムの言葉にクレアは目を見開く。


「!?っソドム様っ!?」


「己の力量を過信して敵の拠点に調査にシルビアを向かわせ返り討ちに合わせ、シルビアを失って焦った挙句に同じ過ちでオリウスを失い、儂の四天凶星は半壊…。これで無事で済むと思うか?」


その時だ。

部屋にノックの音がする。


「入れ」


ソドムは短く告げた。


部屋に入ってきた男は言う。


「龍元ソドム・グラファル様、ラグア様がお呼びです。至急玉座の間までご足労願います」


「どうやら先にラグア様の耳に入った様だ。クレア、後は頼んだぞ」


「…ソドム様」


ソドムの言葉にクレアはポツリと呟くのだった。

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