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第318話古き時代のアルムス24


「よし、無事に帝級スキルの譲渡に成功したみたいだな?確認しろよ?」


「わー、本当だー」


ちなみにこの一瞬俺の神託に割り込み、アナウンスをしようと出てこようとしたエリローズを、俺が強制的に引っ込ませた事実は俺しか知らない。


『ひどいですよ。アナウンスは私の役目ですよ?』


エリローズは今度は俺の頭にしか聞こえない声で言った。


「バカか?いくらなんでもお前が出るのはまだ早いだろ」


「ねー師匠、誰と話してるの?」


「ああ、ちょっと頭にバカが寄生してくる病気になってな」


「え?師匠大丈夫?」


『扱いがひどいですね』


エリローズが何か言ってるが無視だ。

勝手にミグにアナウンスしようとしたアイツが悪い。

誰の為にやってると思ってんだあのバカは…

俺は思った。


「ああ問題ない。それよりスキルを確認してみろ」


『今度は無視ですか。私泣いちゃいますよ?』


黙れ。


ミグはスキルを確認して答える。


「これが神託の力か。帝級スキルがこんなに簡単に手に入るなんて…」


「確認が終わったら次だ。今日中にとりあえず神級までもっていくぞ?」


俺とミグは次の場所に転移する。



〜〜〜


ラグア達が帝級スライムを倒した頃…


〜ダミーエルライド王国〜


「プロトエリス、侵入者だぜ?」


プロトライナーが言った。


「プロトセリー、量産型アンデットで時間を稼げるか?」


プロトセリーは答える。


「無理だ。量産型アンデットでは歯が立たない。あれでは時間稼ぎにもならん。セリー様の帝級アンデットならわからないが…」


「仕方ない。私達も出るぞ。今回の大役を果たし私達もセシル様達のようにラグア様より名を与えられ幹部に名を連ねるぞ?」


ダミーエルライド王国から3体のプロトクローンが出撃する。




目の前にいるアンデット約千体をまとめて引き裂く。

近くあった大きめの瓦礫を後方に放り投げ後ろの方にいたアンデットも葬りさる。


「くくっ、脆れえ、脆すぎるぞ?スキルを使うまでもねえ。まさか白竜の嬢ちゃんはこんなゴミ共に負けたんか?竜族の恥だな?くくくっはははっ!!」


ダミーエルライド王国の侵入者、ソドム配下四天凶星オリウスは高笑いをした。

当然だ。

彼は現在、通常スキルすら使っていない。

単純なステータスの差だけで量産型アンデットは紙くずの様に蹂躙されているのだ。

そのステータスでさえ、彼が使ってるのはせいぜい1割がいいところである。


その時だ。

突如こちらに接近してくる三体の存在をオリウスは感じた。


「ウチの副官クラスと同格…。敵の幹部ってとこか?まあ、せいぜいが少しでかいだけのゴミだがな?」


オリウスは正面から近付いてくるプロトエリス達を見ながら呟いた。

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