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第30話不可侵条約


対話は始まった。


「提案は1つ。新たなる魔王よ。我らと不可侵条約を結んでほしい。そして、できることなら協力関係を築くため、協定を結んでほしい。それに伴い、私の姉に会ってほしい。現在、新たな魔王になった主以外の21人の魔王は皆、不可侵条約までは結んでいる」


とミュンは言った。


俺は思う。

おそらく、完全に敵対したら21人を同時に相手取らなきゃいけないってことだ。

そんなの無理ゲーだが、魔王順位がある以上抜け駆けで魔王を殺したらまずバレる。

俺の目標は、魔王も勇者もエリローズ もぶっ殺して、全て俺の思い通りになる世界にすること。

ここで、この条約を受けるのはマズイ。

だが、断るのも完全なる敵対宣言。

かくなる上は、コイツをぶっ殺すことも考えたが、今すぐに13魔王と敵対するのはもっとマズイ。

てゆーか詰む。

にしても、13魔王じゃない野良魔王まで、不可侵条約を結んでるのは予想外だったな。

魔王共を潰すのは、まだしばらく先だな。

俺はそう思い答える。


「いいだろう。こっちにも敵対の意思はないし、お前の姉に会うのもいいだろう。ただ協定は、またの機会にしてほしい。今日はこれで満足してもらえないか?」


「わかった。協定の件は残念だが、それは姉とも話し合ってくれ。日取りはおって使者を送る」


そう言ってミュンは去っていった。

協定? 冗談じゃねーよ?

不可侵条約だって、いやいや結んでんだ。

これ以上雁字搦めになって、行動まで筒抜けになってたまるか。

ちなみにヤツの姉に会うことを承諾したのは、好奇心からだ。

13魔王、それも序列第4位。

この世界の頂点に近い存在を、見てみたかったからだ。

にしても魔王内順位って邪魔だな。

せっかくヤツらを殺せる実力になってもヤツらにバレバレってことだろ?

おい? どうせ聞いてんだろ? 出てこいよ?


エリローズ 「呼びました?久々の出番ですね。」


相変わらずふざけたヤツだ。

コイツには頼りたくはないが仕方ない。

魔王順位を偽造する方法はないか?


エリローズ 「ありますよ。私達、創造神の力ならその程度簡単な事です。ただ通常スキルを与える程度ならともかく、スキルの偽造は完全に越権行為ですね。やったら最後、私もあなたも最高神に消されます。ただ通常スキルなら渡せるので、通常スキル偽造を渡しておきます。これは王級スキル偽造王まで育てれば魔王順位を偽造する事も可能です。このスキルを持っているものは、この世界に現在いないのでまず見つかる事はないでしょう。最も王級スキルの鑑定王や心眼王などでステータスを見られたら見つかってしまいますがね。」


俺のスキルに偽造Level1が増えたのがわかった。

にしても今日のコイツ、気持ち悪いぐらい協力的だな。


エリローズ 「ふふっ私はあなたが創り出す、阿鼻叫喚の世界を見てみたいだけですよ?それに私を殺しに来るのも楽しみにしてますよ?(笑)」


あーやっぱり、いつも通りムカつくヤツだわ。

まあ、いずれお前もぶっ殺してやっから首洗って待っとけ。


エリローズ 「(笑)(笑)(笑)」


だいぶこいつのナメた態度にも慣れたが、やっぱりムカつくもんはムカつく。

まあ今日のところは、協力的にスキルくれたしこのぐらいにしよう。


エリローズ 「大人になりましたね。成長しましたね。お母さん嬉しいですよ。」


うるせえ、死ねぇぇぇぇぇぇぇ。


こうして魔王との対話は終わり、俺は久々に出てきたエリローズに怒りをぶつけるのだった。


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